ユウタと河童は、おばあさんの家の前へやってきました。
「あれ。何か転がってるよ…?」
そこには、小さく穴のあいた桶が転がっていました。

「捨てないでくれぇ!捨てないでくれぇ!!!」
桶が叫んでいます。

「この桶も妖怪なの…?」
桶をつつきながら、ユウタは言いました。

「それは、つくも神だ」
河童が答えます。

「神様なんだぁ」
ユウタは桶を拾い上げました。