おばあさんの家に辿り着いた頃には、真っ暗でした。 「おいらは、ここでいいよ。キュウリ、ばーさんに渡しておいてな」
「うん」 ユウタはうなずきます。
河童は、ユウタに背を向けて川へ帰ろうとしていました。 ユウタはそれを引き止めます。 「妖怪っていつ出るの?」
河童は答えます。 「ユウタと会った時みたいな、暗くなり始めの時間だよ」
「明日も河童と会える?」 ユウタは言いました。 「どうだろう…」 河童は、首をかしげながら答えました。