[エトルリア美術] イタリア中部の古代民族エトルリア人は、 紀元前8世紀末から、ギリシア美術の影響を受けながら、 独自の造形感覚によって特徴ある美術を発展させた。 この時代には約180もの壁画装飾古墳が発見されたが、 ギリシア神話を主題とする墓室壁画はわずかしかない。 それ以外の主題は、葬儀を記念しての宴会、鳥占い、狩猟などである。 ギリシア美術と異なるのは、理想化された自然主義の要素を 見ることのできない点である。 納骨容器を装飾する浮彫の人体像も比例を無視し、 誇張された表現を特徴としている。 |