人物C:「環境適応力がよくわかる動物といえば『ニホンジカ』 が代表的ですね。」 生き物たちの大きさは、種類ごとに決まっているものだが、種内でも雌雄間や地域 集団間での変異が存在する。 気候条件の変化に富む日本列島では、多くの生き物た ちがそれぞれの環境に適応 して進化を遂げてきた。 ニホンジカのように同じ種に属している恒温脊髄動物では、 北の地域集団ほど体表 面積に対する体積の増加率が高くなり、体温維持の効率が 良くなるため大型化する。 また、南の集団 ほど体温の放散が容易になるため小型化する傾向がある。 この現象は、発見者の カール・べルグマン の名をとって 『べルグマンの法則』と 呼ばれている。
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