AIDS(エイズ)

病原体:
HIV<ヒト免疫不全ウイルス>(Human Immunodeficiency Virus、HIV)
エイズ(AIDS)は
後天性免疫不全症候群と言われ、
ヒト免疫不全ウイルス(以下
HIV)の感染によって引き起こされます。
HIVはレトロウイルス科に属しています。

感染経路
HIVは人の持っているT細胞という
免疫系の細胞に感染しその免疫力を奪ってしまいます。
免疫力を奪われると普段はかからないような病気に感染してしまいます。
このようなことを「
和見感染(よりみかんせん)」と呼んでいます。
AIDSは注射器の使いまわしなど直接患者の血液に触れない限り感染しません。
また、HIVが知られていなかったころに、
HIV感染者から採取した血液を輸血することなどで感染が広がっていきました。
HIVはサル免疫不全ウイルス(SIV)とよく似ていることが研究からわかりました。
この被害が最も拡大されているのは
アフリカでSIVが変異して人の感染したと考えられています。
その後世界に広がり今では世界中に多くの患者がいます。
また、主な感染経路は、性交渉による感染、血液による感染、母子感染です。

潜伏期間
HIVウイルスに感染しても、すぐにエイズを発症するわけではありません。
潜伏期間は、短くて6ヶ月、長くて15年以上と言われています。
しかし、ウイルスに感染した後に、
3〜6週間で発熱・咽頭痛(のどの痛み)・全身倦怠感など症状が出たり出なかったりするので、
風邪と似た症状でもあることから、感染に気付きません。
これらの症状は、1週間〜数週間で自然と治っていきます。

症状
ウイルスに感染してから数年経過した後、
リンパ節が腫れたり、発熱、下痢などの症状、体重が減るといったものも見られます。
さらに病気が深刻になっていくと、体の免疫力が低下していき、エイズを発症するのです。
予防、治療へ