SARS(severe acute respiratory syndrome)

SARS



病原体:SARSコロナウイルス(Coronavirus)

※コロナウイルスについては、こちら

SARSとは2002年に中国で流行した新型肺炎のことです。

その後、香港や北京などから感染した人々が移動することで、全世界へ拡大しました。
8098の症例、774の死亡例が報告されています。

感染経路
ヒトからヒトへ感染すると考えられています。

咳などで飛び散った患者の唾液を吸い込んでしまったり
直接患者に接触したりすることで感染すると考えられています。
このような感染形式を「飛沫感染」と呼んでいます。
また、SARSの患者を看護したり、同居していたり、その患者の体液などに触れたりした場合、
感染の危険性はかなり高くなると考えられています。

SARSが原因で世界中で約800人が亡くなりました。

SARSは医療関係者の中などで流行していきました。
感染した人が外国に行くことで感染が広がってしまうというケースも多々ありました。
多くの人は他人に感染させるようなことはありませんでしたが
一部の人は周りにいたたくさんに人に感染させてしまうことがあしました。
このように感染力が強い患者を「スーパースプレッター」と呼んでいます。

しかしなぜこのような差ができたのかはわかっていません。

潜伏期間
2〜10日(平均であれば5〜6日)が潜伏期間です。

症状
SARSは38℃以上の熱や咳などの症状があります。
これは、インフルエンザの症状と似ています。
このように咳などがあらわれてくると、他のヒトへの感染力も強くなっていきます。

下痢の症状もかなり多くみられていて、頭痛や寒気、食欲不振などの症状がみられることもあります。

流行期のまとめでは、SARSに感染したと考えられる患者のうち、
80〜90%は発症後の6〜7日で症状が改善されて回復、
10〜20%は呼吸不全などになって重症化しています。


現在は流行期ではありません。

また、まだワクチンは開発されていません
ワクチンができるのもそう遠くはないと思われています。

予防、治療へ