聞こえ方、聞こえの程度



音の方角を正確に知るために、私たちの耳は顔の両側に左右1つずつついています。

耳は左右はなれた位置にあるので、同じ音を聞いても、左の耳と右の耳では、入ってくる音の速さと強さが違います。

左側で音がすれば、空気の振動は右の耳よりわずかに速く、強く、左の耳に入ります。

そのほんの少しの差を利用して、音の方向を知ることができるのです。

ところで、音の振動を伝える骨は耳小骨だけではありません。

実は、頭蓋骨も振動を伝えるのです。

自分が話すときには、耳から音が聞こえると同時に、頭蓋骨を伝わった音も一緒に入ります。

普段はその両方を一緒に聞いているので、録音した自分の声を聞くと違うように感じるのです。

ひとくちに耳が聞こえないといっても、人により、聞こえの程度はさまざまです。

大きな音なら聞こえる人もいます。

たいていの方は、まったく聞こえないのではなく、聞く力が少しは残っています。

たとえば、鼓膜が破れていても、空気の振動は直接耳小骨に伝わるので、音は聞こえます。

その場合、普通より小さな音で聞こえます。

聞こえの程度はデシベル(dB)で示されます。どの程度の音まで聞こえるかによって、「聴力○○デシベル」というようにいいます。

デシベルとは音の強さの単位で、電話の発明者でもあり、聾教育につくしたグラハム・ベルの名前にちなんだものです。

ベルの母も妻も耳が聞こえませんでした。

       

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