はじまり 1
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月日は過ぎ、二人の文通した手紙の数も、100通を超えた。
そんなある日、もうとっくに見慣れた字が書いてある手紙がきた。
『みやもとくん!!
こんど とーきょーに あそびにいくことになったよ!
4がつ2にちから 5にちまで。
みやもとくんは 3にちあいてる?
ひさしぶりにあいたいな』
レイに………会える!!??
俺は即座に返事を書いた。
『4がつ3にち、あいてるよ!
あいてなくても、あける!
はじめてあった、 まちでまってるよ』
4月3日、指折り数えて待つことになりそうだ。
そして、4月3日、街に行くと、すでにレイが待っていた。
「ごめん、遅くなって!」
「うぅん、久々でわくわくしちゃって、早く来すぎちゃったの」
「ほんと、久しぶり……」
少し髪が伸びて、なんとなく大人っぽくなったレイに、どきどきする。