芝浦工業大学男女共同参画推進の方への取材
11月20日、私たちは芝浦工業大学男女共同参画推進課室長の伊藤様、星様、吉田様にオンラインでインタビューをさせていただきました。
芝浦工業大学は2013年、文部科学省の女性研究者研究活動支援事業に採択されています。
また、事業結果はS評価を受けており、2015年度「東京都女性活躍推進大賞(教育部門)」も受賞しています。
組織的な取り組みが工業大学における男女共同参画推進に強く影響したそうです。
男女共同参画推進は女性目線だけでなく男女が協同していくものであるため、
芝浦工大では育児介護中に大学院生を支援員として配置する制度を設けるなどして、男子生徒に意識づけを行える機会を設けているそうです。
男女共同参画推進室の主な取り組みはこちらから→https://www.shibaura-it.ac.jp/about/gender-equality/action.html
実績→https://www.shibaura-it.ac.jp/about/gender-equality/achievement.html
問 これらの活動によって女性が優遇されたり、男性が優遇されたりすることはないのでしょうか。
基本的にはないですが、教員採用については「同じ能力なら女性を優遇」しているそうです。
「女子学生・教職員休憩室」が豊洲校舎と大宮校舎に整備されているそうですが、男性用はないとのことです。
しかし、礼拝空間を必要とするような男子生徒のために豊洲キャンパスに作られる第二校舎には男女それぞれの「祈祷室」を作る予定とのことです。
問 研究職において男女差はどのようなところにあるのでしょうか。
女性の場合は「ロールモデル」が身近にいないというのが大きく、そのために女性採用を増やしている側面もあるそうです。
1970年代アメリカの女性解放運動が盛んになっていたころから次第に女性進出も進んだのですが、一番「解放」されていないのは工学系分野なのかもしれません。
問 取り組みを通しての課題は何でしょうか。
複数あるそうですがやはり女子学生、特に女子院生の伸びに限界があるのかなと思っているそうです。
建築学科などは国家試験により、それを持っていればたとえ出産や育児で家庭に入った期間があっても再び社会に出やすいそうですが、
他学科はそうではない側面があるそうです。
それでも出産後に職場に戻ってくる女性が増えつつありますが、いかに工学が魅力ある分野なのかを周知していく必要があると考えているとのことです。
問 年代別でどのような考えの違いがあるでしょうか。
大学では、研究室にいる20-30代半ばは男女が平等であることを徹底するように心がけているそうです。
それ以上から40代にかけては男性が家の仕事をやるという考え方が浸透しているそうです。
50代以上から比較的考え方が違ってくるそうです。
私たちがこれからやっていく必要のあること
嫌な思いをした時のために、ハラスメントの相談員がいるが、声を上げにくいので、声を上げやすい環境を作らないといけない。
職員の方から
ハラスメントにもいろいろ種類があります。
相談員が入り口になります。大学を組織として考えていく必要があります。
声を上がらない状況なのに一人で解決すること難しいといわれています。
相談員だけでなく、話し合える場を作る必要があります。一人では解決できない情報が広まっていき、声を上げること正しいと伝えていくことです。
皆の意識を変えていく必要があります。
日本は日本にある問題を解決していく必要があります。
最後に
最終的な戦う相手は自分自身の「妥協」だとのことでした。
なりたい自分になるためには一人ひとりが自己実現をすることが大切です。
それに向けて社会を変えていく必要があります。
また、性別に左右されないことが大切だということがわかりました。
・組織的な取り組みが芝浦工業大学における男女共同参画推進に大きく影響したといいます。
・教員採用については「同じ能力なら女性を優遇」しているそうです。
女性の場合ロールモデルが身近にいないため、そのために女性採用を増やしている側面もあるのだといいます。
・年別の考え方は、50代から比較的変わるようです。
・ハラスメントについては、声のあげやすい環境作らなければいけません。
相談員だけでなく話し合える場を作ることが必要である。
・最終的な戦う相手は自分自身の妥協だそうです。
・実際に活動をしている方に話を聞けたことはとてもいい経験になりました。
・ハラスメントの問題は、やはり声のあげられるような環境づくりが大切なのだと思いました。