昆虫とは、昆虫綱に属する節足動物の総称です。極めて種類が多く、全動物の約5分の3、100万種以上が知られており、今もなお毎年約3000種の新種が命名されています。他の節足動物と同様、硬いキチン質の外骨格で覆われており、頭、胸、腹の3部分に明確に区別され、胸部に計6本の脚がついています。
昆虫は世界中の至る所に住み、ごく一部は海水中で住むものもあります。海に住むものは、翅目のウミアメンボ属を除き海岸に近い浅所で見られます。
熱帯の密林、温暖な森林や山野の他にも、極地の荒野、高山、砂漠、洞穴内のような厳しい環境もすべて昆虫の生活場所となっており、氷雪上に現れるセッケイカワゲラ(セッケイムシ)のような種類もあるように、それぞれの環境に適応しています。
昆虫は全動物の約6割を占め、世界で最も繁栄している生物といえます。
昆虫がここまで繁栄している要因の1つに、体が小さいことで生活に必要なスペースが少なくすむことが挙げられます。また、種類によって同じ場所でも食べ物を変えることで、同じような環境でも何種類もの昆虫が住むことができます。
また、昆虫は成長が早いので他の生物より早く世代交代が行われ、それにより他の成長の遅い生物に比べ、短時間で進化することが可能になります。
このようなことから、昆虫は種分化が進み、現在多くの種類が生息していると考えられています。