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取材① 株式会社ユーグレナ

実際に、ミドリムシを活用して社会問題の解決を目指している企業の1つである、株式会社ユーグレナへメールで取材をしました。お忙しい中ご対応してくださった、株式会社ユーグレナとご担当者様に、御礼申し上げます。

質問と回答

Q1. ユーグレナ食品について、現在貴社では主に健康食品を販売されていると思いますが、ユーグレナの「味」に注目した食品についてはどのようにお考えでしょうか。

健康食品も食品ですので、もちろん味に関しては常に改善を続けております。

Q2. ユーグレナに含まれる「パラミロン」について、免疫細胞を活性化させる効果などがみられていると思いますが、この「パラミロン」はどのように活用できるとお考えでしょうか。

パラミロンは、ユーグレナ製品には含まれておりますので、ユーグレナ製品を摂取すれば結果的にパラミロンの効果も受けることになります。また、仰る通りパラミロンは特に機能性面での研究が進んでいる(多くの研究例がある)ので、弊社では、パラミロンの含有量を高めたサプリメント等を販売しています。

Q3. ユーグレナから作られる飼料について、魚粉などの従来の飼料と比較したときの強みや利点をお教えください。

まず、魚粉から代替するという点で、どのような代替素材でも、海洋への影響低減やメチル水銀やマイクロプラスチック等の生物濃縮の心配が無いことがあげられるかと思います。別途、ユーグレナの強みとすると、バイオ燃料用に生産したユーグレナから脂質を抽出した残りの残渣を活用することができるということがあげられます。(この残渣については、ただ捨てるだけだと産業廃棄物になり、処理にお金がかかりますので、非常に低い価格でも活用先がある方が好ましいと考えることができます。)

Q4. ユーグレナバイオ燃料について、バイオエタノールやバイオディーゼルなどの従来のバイオ燃料と比較したときの強みや利点をお教えください。

強みの一例としましてはバイオ燃料の場合、規格によってその投入可能率が変わってきます。弊社で作ったバイオディーゼルの場合、石油由来の軽油を100%代替可能な次世代バイオディーゼル燃料になりますので、 100%バイオ燃料のみでバス等に導入することができます。2020年4月1日より、いすゞ自動車様では、このバイオ燃料を100%使用して湘南台駅といすゞ藤沢工場を結ぶシャトルバスを運行されています。

Q5. 貴社は、バイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントを保有されていると思いますが、本格的な生産に向けた、コストの削減についてどのようにお考えでしょうか。

コスト削減については、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が行う公募事業「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築、微細藻類基盤技術開発」に昨年採択され、海外でのユーグレナの実証生産試験を加速させています。
https://www.euglena.jp/news/20201005-2/

Q6. ユーグレナは、水質の改善にも役立つのではないかとされていると思いますが、貴社に具体的な活用事例がございましたらお教えください。

現時点では、弊社では活用事例は無いかと思います。

Q7. ユーグレナを原料としたバイオプラスチックについて、従来の石油由来のプラスチックやバイオプラスチックと比べたときの、強みや利点をお教えください。

現時点で物性や価格面で大きな強みや利点があるわけではありませんが、 Q3 でお答えしたように、将来バイオ燃料用に大量に培養したユーグレナの残渣の活用方法の1つとして検討を進めています。

Q8. ユーグレナを原料としたバイオプラスチックについて、生分解性プラスチックの生産は可能であるとお考えでしょうか。

現時点では、あまり詳しいことはお話しできませんが、研究が進めば可能になり得ると思います。

Q9. ご担当者様が貴社で働きたいと思ったきっかけや、理由をお教えください。

大学、大学院と微細藻類の研究を行ってきていたこともあり、自身のバックグラウンドを活かせる仕事がしたいと思ったのが動機です。

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