日本の昆虫食文化

かつては昆虫食大国であった日本。
実は大正時代の日本では55種類の昆虫が食べられていた※1ことをご存知ですか?

それでも、昆虫食文化は急激に衰退し、今では昆虫食文化が存続しているのは長野や岐阜などの内陸の地方のみになりました。
昔から海に面してる県は魚類をたんぱく源にした一方、内陸は昆虫がたんぱく源となっていたので、その名残りです。

当時は、イナゴ、カイコ(サナギ)、カミキリムシ(幼虫)、セミ、ハチノコ、コオロギ、トンボ、ザザムシなどが食べられていました。
今でもイナゴ、ハチノコ、ザザムシなどは伝統食として食べ継がれています。
昔は調味料などがあまり豊富ではなかったため、醤油と砂糖でカラカラに煮つけるというのが主でした。

イナゴの佃煮の画像※メンバーが描画

※1.出典:農商務省農事試驗場 (現 農林水産省/経済産業省)「 食用及薬用昆虫に関する調査 」2頁より

参考: 同じく「 食用及薬用昆虫に関する調査
1919年発行のものなので少し読みづらいですが、各地域で食べられている虫とその調理法がまとめられています。
余談ですが、100年前、近代国家として歩み始めたばかりの日本でこんなに立派な調査が行われていたんだなあと、感動しました。
ペラペラとでいいのでぜひ読んでみてください。
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