Section10. 車椅子テニス体験 ~TTC~

メンバーのR.Kの所属する、公益財団法人吉田記念テニス研修センター(TTC)のご厚意でメンバー全員で車椅子テニスを体験させていただきました!

車椅子の基本操作方法


車椅子テニスをはじめる前に、車椅子の操作方法を練習しました。

はじめに、車椅子の操作方法について紹介します。自分の足の役割する車椅子ですが、どのような操作によって曲がったり、停止したりしているのでしょうか。

車輪の外側に「ハンドリム」と呼ばれるリングがついている車椅子は、それをまわすと、同時に車輪も回転することで進みます。左右のハンドリムに加える力の向きや加減よって、前進・後進、右折・左折、その場での回転(方向転換)が出来ます。真横への移動は出来ませんが、方向転換などを組み合わせて、車椅子を自在に動かせます。

前方直進

両手でハンドリムの上部を持ち、前方に押すようにまわす
※この時左右で力の加減が異なると曲がってしまい、真っ直ぐに進めない

前方右折

左側のハンドリムを前方にまわす

前方左折

右側のハンドリムを前方にまわす

後方直進

両手でハンドリムの上部を持ち、後方に引くようにまわす
※この時左右で力の加減が異なると曲がってしまい、真っ直ぐにバックすることができない

後方右折

左側のハンドリムを後方にまわす

後方左折

右側のハンドリムを後方にまわす


真後ろを向く

①左手でハンドリムの上部あたりを持ち、右手で前部を持つ
②左手でハンドリムを前部にまわしながら、右手を後方にまわす
※車椅子テニスでは、なるべくずっと動きながらプレーするため、打つときなどこのUターンをよく利用している

減速

ハンドリムをまわしている力を弱める

停止

ハンドリムを握り、車輪がまわらないようにする


一言ポイント

体験中に教わったポイントや、気づいたことを簡単に紹介します。

No.1)操作の工夫

車椅子テニスでは、チェアワークと呼ばれる車椅子の操作がとても重要な役割を持っています。
チェアワークの際、最も力を使用するのは、車椅子を止まっている状態から動かすときです。
そのため、選手は、球を打ち返すときも止まらず、その場でターンをしながら打ちます。そうすることで、慣性の法則によって、力を無駄に使うことなく車椅子を操作することができます。


No.2)ラケットの持ち方

車椅子テニスをするには、チェアワークをしながらテニスをしなければなりません。
そのため、ラケットを持ちながらハンドリムを握り、操作します。手が大きい人は、ラケットを握りながら、ハンドリムも握ることが出来ますが、手が小さい人は同時にどちらも握ることができません。
そこで、ラケットのグリップ(持ち手の部分)をハンドリムに押し付けて、テニスラケットを持ちながらのチェアワークを可能にしています。


持ち方を教わっている様子


感想

体験では、沢山の経験をさせて頂きました。一人一人感じたことは様々なのでチームメンバー全員の感想を共有したらとても面白かったです。是非、車椅子テニスをやっている様子を想像しながら読んで下さい。

実は、車椅子を普段から使用しているR.K以外のメンバーは、今回、初めて車椅子に乗りました。


A.I
車いすテニスを自分で体験してみて、その大変さと同時に楽しさを感じた。操作が上手くいかず混乱したり、そもそもラケットにボールが当たらなかったり・・・。でも、実際に経験してみて、もう少しやってみたい、これが出来たら嬉しいだろうな、と色々考えながら楽しめた。足は使ってないのに、下半身までぐったりしてた…。


T.O
チェアワークが難しかった。先ず、真っ直ぐに進むのが一苦労だった。ラケット持ちながらだと、より車イスを動かすのに苦戦して、ツーバウンドでも球に追いつかなくて悔しかった。腕と足の2つ役割を腕力だけで行うためとても大変だった。自由自在に車イスを操作する方や選手の凄さを身をもって知ることができた。また、車イスに座るので下半身を使わずに運動して不思議な感覚だったし、自由に動かせる上半身や、体幹をとても使った。


T.N
実際に体験してみて、車椅子を動かしながらテニスをするのは、ただ難しいだけでなく筋力や体力もとても必要なのがわかった。筋力がないとできるだけ少ないく漕ぐ回数が多くなり、体力がより使われ、移動に時間がかかるため2バウンドでも追いつくのが難しかった。また、移動しながら打つのが難しく、移動しながら打てても打っているうちに前に来てしまった。それだけでなくラリーの際には相手の打ちやすいところにボールを出さないといけないためそれをこなせるパラスポーツの選手たちはすごいと思った。


M.M
パラリンピックの選手たちがとても難しい事をしているということがわかった。 また、コート内で動きながら打つことができず、車椅子の動きを止めてから打ってしまっていたので、腕の力を無駄に使ってしまった。半回転してから移動して打つのが難しかった。


R.K
初心者がやっているのを見て、あらためてスポーツの難しさや奥深さを知った。




協力

TTCさん、全員卓球部でラケット競技を普段から行っているとは言え、テニスも車椅子も超初心者の私たち4人に丁寧に一から分かりやすく教えて下さってありがとうございました。
レッスンの最後には、ラリーも少し続けることが出来て嬉しかったです。
とても貴重な経験をさせて頂き、楽しい時間を過ごすことができました。



情報

TTCのHPはコチラです。
https://www.tennis-ttc.or.jp/

また、このページを読んで、車椅子テニス体験をしてみたくなったら、例えば、日本車いすテニス協会(http://jwta.jp//)などで体験会が開催されているようです。是非、探してみてください。

地域の大会の情報は、例えば、
関東車いすテニス協会(https://kantowta1988.wixsite.com/kantowta
神奈川県車いすテニス協会(http://www.kngwta.com/
などにも記載されています。
ホームページでは、車椅子テニスの様子を見ることが出来ます。是非、自分の住んでいる地域でどのようなパラスポーツが行われているのかも調べてみて下さい。


参考資料

車いすの図鑑
監修 髙橋 儀平 金の星社


BACK
体験レポートのカテゴリーへ