格差のなくならない原因

これまで世界の格差とその格差の原因について説明してきました。
いま世界には、格差をなくしていこうと様々な取り組みをしている人はたくさんいます。
しかし、それでも格差は拡大し、これからもさらに拡大していくと言われるのはなぜなのでしょうか。

格差が拡大する理由

フランスの経済学者トマ・ピケティの「２１世紀の資本」という本の中で書かれた格差に関する不等式が世界で話題を呼びました。
それが、r＞gというものです。
rは資本収益率、gは経済成長率を表しています。
資本収益率とはお金持ちが自分のお金を株や不動産に投資して運用したとき、そのお金が1年間でどのくらい増えるのかを計算した数字です。
この本によると年間平均で4～5%です。
一方、経済成長率とは働くことで得られるお金の増加率のことです。
こちらは年間平均で1～2%です。
つまり、お金持ちが株や不動産を運用すると年4～5%財産が増え続けるのに、多くの一般人が一生懸命働いて得られるお金は1～2%しか増えていかないのです。

また、富裕層の脱税も理由の一つです。富裕層の脱税がなくなれば、貧困層への支援金の給付や公的サービスの充実などができ、格差をなくすことができるとまで言われています

これらが今のままではお金持ちはさらにお金持ちになり格差は広がり続けるといわれる理由です。
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