今までは差別の被害やその原因ばかリを見てきましたが、世界には差別をする人ばかりがいるわけではありません。
どちらかというと差別的な行為をしているのは1部の人であり、世の中には人種差別に対して声を上げる人が大勢います。
その代表的な例が「ブラック・アウト・チューズデイ」や「オリンピックなどでの人種差別への抗議ポーズ」などです。
ブラック・アウト・チューズデイ
ブラック・アウト・チューズデイ(Black Out Tuesday)とは、
人種差別に抗議し、黒人コミュニティーへの連帯を示すためのキャンペーンのことです。
2020年5月末に米国で黒人男性が白人の警察官に首を押さえつけられて亡くなった事件を受けて起こったアメリカでの全国規模の抗議行動への賛同を示すためにアメリカの音楽業界が中心となり、2020年6月2日火曜日(現地時間)に実施されました。
様々な業種の人が業務を一時中断してストライキを起こすことで、黒人差別撤廃のために行動することを呼びかけるもので、当日は大規模なストライキが実施され、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)には黒一色の画像を含む投稿が多数寄せられて、黒人差別撤廃に向けた、数多くのメッセージが投稿されました。
スポーツの国際大会
東京オリンピックや様々なスポーツの国際大会などでは競技開始前や表彰の場で、特定のポーズや仕草をする選手の姿が見られました。これは公の場で特定の意味を表すポーズや仕草を行うことによって間接的に人種差別に対して抗議を行っているのです。
しかし、これらのポーズや仕草は、オリンピック憲章や大会運営などの基本的なルールにより、人種差別などへの抗議の意思を示す行動を含む政治的、宗教的、人種的な宣伝活動は禁止されています。
ですが最近では、憲章やルールの一部が緩和され、直接的な言動や行動でなければある程度は許容されるようになりました。
世界的な取り組み
具体的には、1960年の第15回国連総会で、社会生活における人種的、宗教的および民族的憎悪 のあらゆる表現と慣行は、国連憲章および世界人権宣言に違反すると確認しました。その上で、 植民地主義およびこれに関連する分離や差別のすべての慣行を終結させることを内容に盛り込 んだ「植民地及びその人民に対する独立の付与に関する宣言」が採択されました。しかし人種や 民族の差別は撤廃にいたらなかったため、法的拘束力を持たせ、各国に対して差別を撤廃するた めの具体的な措置の履行を義務付ける条約の採択を行うことが必要とし、文書の作成が行われ ました。それが1965年に全会一致で採択された「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際 条約」、いわゆる人種差別撤廃条約です。この条約では人種、皮膚の色、世系または民族的もしく は種族的出身に基づくあらゆる区別や排除、制限または優先であって、政治的、経済的、社会的 、文化的などあらゆる公的生活の分野で平等な立場での人権および基本的自由を認識し、享有 し、行使することを妨げまたは害する目的または効果を有するものを人種差別と定義しました。そ の上で締約国は、あらゆる人種差別を非難し、撤廃する政策や人種間の理解を促進する政策を すべての適当な方法で遅滞なく実施することを約束しています。 この条約は2019年8月時点で、181カ国が締約し、条約に基づいた人種差別の撤廃を目指した取 り組みを行っています。スポーツの場所でも
東京オリンピックや様々なスポーツの国際大会などでは競技開始前や表彰の場で、特定のポーズや仕草をする選手の姿が見られました。これは公の場で特定の意味を表すポーズや仕草を行うことによって間接的に人種差別に対して抗議を行っているのです。しかし、これらのポーズや仕草は、オリンピック憲章や大会運営などの基本的なルールにより、人種差別などへの抗議の意思を示す行動を含む政治的、宗教的、人種的な宣伝活動は禁止されています。ですが最近では、憲章やルールの一部が緩和され、直接的な言動や行動でなければある程度は許容されるようになりました。日本の取り組み
特に近年問題となっているのはヘイトスピーチの存在です。ヘイトスピーチは特定の国の出身者 であることやその子孫であることを理由に、日本社会から追放しようと危害を加えるなど、一方的 な言動のことを言います。これも人種だけを理由とした差別に他なりません。これに対してヘイトス ピーチ解消法を成立させ、不当な差別的言動を許さないものとして宣言しています。また法務省 は人権擁護機関を通して、ヘイトスピーチがあってはならないものであることを各種啓発・広報活 動を行って周知に努めています。他にも各都道府県や市町村による条例などにより、人種差別や ヘイトスピーチを禁止する措置も取られています。だからこそ
このように人種差別に対して解決しようとする意識をもち声を挙げる人は大勢います。本サイトでは人種差別の悲しい現実や、それをどの様に乗り越えていくのかに焦点を置いていましたが、差別をされたからと言って悲観的になるのではなく、差別をしない人々に目を向けることで有意義な人生を送れることもあります。みんながみんな差別をするわけではなく、一部の人のみが差別を行っています、そのことを理解し、親切な人は大勢いるのだと自覚することも大切なのではないでしょうか。
このように人種差別に対して解決しようとする意識をもち声を挙げる人は大勢います。
本サイトでは人種差別の悲しい現実や、それをどの様に乗り越えていくのかに焦点を置いていましたが、差別をされたからと言って悲観的になるのではなく、差別をしない人々に目を向けることで有意義な人生を送れることもあります。
みんながみんな差別をするわけではなく、一部の人のみが差別を行っています、そのことを理解し、親切な人は大勢いるのだと自覚することも大切なのではないでしょうか。
おしまい
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