排水問題の原因


川や海などの水の汚れの原因としては、工場などからの産業排水や畜産などからの排水のほかに、台所や風呂・トイレなど日常生活の営みから出される生活排水がある。

水の汚れは、かつては産業排水が主原因だったが、工場などに対する規制が強化され、排水処理対策の進んだ今日では、生活排水が汚れの大きな原因となっている。


世界の生活排水の90%は未処理のまま放流されており、特にアジアやアフリカなどの途上国で排水処理率が低い。


排水の影響


工場排水は有機物を多く含むため赤潮の原因となる。

これにより、経済的損失も生じており、大きな社会問題となっている。


生活排水に含まれる有機物や窒素・リンなどの栄養塩類は、生命の営みに欠かせない栄養分だが、大量になればプランクトンが異常増殖して赤潮を発生させる。


赤潮の発生は、沿岸域におけるアサリ等の魚介類の減少といった漁業被害を引き起こしたり、重な干潟の生物に致命的な影響を及ぼすことがある。


私たちにできること


調理くず、食べ物の残りをそのまま流さず、排水溝に目の細かいストレーナーをつけたり、三角コーナーや水切りネットなどを備える。

流しの排水口に1mm目のストレーナーを取り付けた場合、排水の汚れを2~3割程度きれいにする効果が認められているのでおすすめ。


食器についた油などの汚れは、ゴムベラ、キッチンペーパーなどで拭き取ってから洗うようにすると、洗う時の水や洗剤の量が少なくすむ。


味噌汁などは。作りすぎて捨てることのないように心がける。残った場合は、吸収剤や新聞紙に吸わせて捨てる。


米のとぎ汁は、食器洗いに使ったり庭や畑にまく。


お風呂の残り湯を有効活用するなど、水の無駄遣いをなくす。


石けんや洗剤を使いすぎない。