量子コンピュータの課題
冷却技術
量子ビットは外部のノイズや熱に敏感で状態が乱れることがあり、量子コンピューターを動かすには絶対零度に近い極低温空間を作る必要があります。
極低温空間をつくるには、希釈冷凍機と言う冷却装置を使い冷やす必要があります。希釈冷凍機は上から順に-223℃-269℃-272℃-273.05℃-273.13℃となっていて段階的に冷やされ、最終的には宇宙より冷たい空間になります。
ですが、極低温にするには多くの技術が必要でサイズがとても大きくなってしまいます。
「量子ビット」の取り扱いの難しさ
量子ビットは壊れやすい性質を持っていて、ノイズ・温度変化・放射線などの外部環境からの影響によって、量子ビットは壊れてしまいます。
そのため、絶対零度に近い極低温空間をつくり電磁場遮断シールドで量子ビットチップを囲んでいます。
また、量子ビットは状態を測定するときに崩れてしまいます。
そのため、測定や読み出しにはとても慎重な操作が必要です。現在は、正確に状態を測定する技術の開発が進んでいます。
エラー
現在の量子コンピュータの精度は約99パーセント言われています。
しかし、1パーセントの誤差が積み重なることによって1,2,3,4,5というようにエラーの可能性が増えていくのです。
これを「エラーがたまる」といいます。これらを克服するために量子エラー訂正の技術が研究されています。
しかし、現時点では十分にエラーを訂正できるレベルに達していません。また、エラーを低減し、制度を向上させることが大切になってきます。