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食肉と食糧問題

食糧が不足し、飢えに苦しむ人々がいる中、「それなら食糧は増やせば
いいのでは?」と言う意見がありました。
しかし、実際に食糧を増やせるのでしょうか?
 
現在、すでに農地の4割劣化しているといわれています。
穀物の作付面積は、一時は7億3200万haまで増大したものの、2000年
には6億5600万haに減少しました。
 
それなのに、今のところ画期的な食糧を増産するための研究開発が、
目立って見られません。
これらから考えると、これから食糧や穀物の生産量を増やすのは難しい
と思われます。
 
それどころか、世界人口は毎年増えていった結果、世界の穀物の在庫
日数
が大きく減少し始めているそうです。
また、穀物の生産量は1950年から2000年までに約3倍に伸びたにも
かかわらず、一人当たりの生産量は穀物は11%減少しています。
 
この食糧不足を勢いづけているのが、食肉の消費生産量が増えたから
と言われています。
食肉の消費量は過去50年で2400万トンから6500万トンと約3倍
なりました。
 
肉を食べることは、その肉ができるまでに家畜が食べた穀物を、
間接的に食べていることになります。
アメリカ人の穀物の消費量の平均は年間800キログラムですが、その
5分の4以上が間接消費だそうです。
 
ちなみにアメリカの平均的な食生活を基準にすると、世界人口70億人
対して26億人分の食糧しかまかなえないと言われています。

<用語のまとめ>

作付面積
実際に田畑で作物を植えつけている面積のこと

在庫日数
販売用の商品が入荷して出荷するまで、会社に残っていた期間

間接消費
人に供給されるべき穀物を牛や豚や鶏などの動物に供給し、その動物を人が食べること




















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