とっぷ銀行金融政策について




金融政策について


「日本銀行にはもう一つ別の役割がある。金融政策じゃな。物価を安定させるのも日本銀行の仕事じゃ」
「日本銀行っていろんな仕事をしているんデスネ!」
「そうじゃな。二人はインフレとデフレという言葉を知っているかの?」
「なんですかそれは?」
「うん!あれ、どっちがどっちだっけ…」
商品やサービスの値段が上がり続けることをインフレというな」
「それは知っているよ!」
「たとえば、第一次世界大戦後のドイツでは、借金を返すために国がたくさんの紙幣をすって
物の値段が上がり続けてしまったのじゃ。ジャガイモ一個百万円くらいまでな」
「そんなに!?」
「その結果、お札がただの紙切れ同然になってしまったのじゃ」
「お金が紙切れ同然!?」
「そうじゃ、そして子ども達がお札を積み木代わりにして遊んでいたのじゃよ」
お金の価値が減ってしまったんデスネ…」
「そうじゃな…。逆に、デフレは値段が下がり続けてしまうこと。それも困ってしまうことじゃ」
「モノの値段が下がって、いいことじゃないの?」
「金太、よく考えてみてくれ。売る側は売り上げが減るんじゃぞ?」
「てことは…働いている人の給料も減るんじゃないデスカ?」
「そうじゃ。それだけでなく、失業者が増えてしまう可能性だってあるんじゃ。困るじゃろ?」
「ほんとだ…インフレもデフレも怖いんだね」
「そうじゃ。だから、そのどちらでもない、ちょうどいい状況を物価の安定というんじゃ。」
「物価の安定ってどうやるんデスカ?」
銀行が、流通するお金の量を調節して、短期金融市場というところの金利の割合を操作するのじゃ」
「金利って?」
お金を貸し借りする際にお礼として払うお金じゃ」
「すると、どうなるんデスカ?」
インフレになりそうになると、金利を上げるのじゃ。そうすれば、みんなはお金を銀行に預けるようになり、家計は借り入れや出費を抑えるため、景気が落ち着くのじゃ」
「なるほど」
「じゃあ、金利を下げるとどうなるんデスカ?」
金利を下げると、みんなはお金を預けずに使うようになるし、企業や会社もお金を借りやすくなるため、景気が良くなるのじゃ」
「銀行って、お金を預けるためのものじゃなかったんだ...」
「社会をささえる、大切なモノなんですネ!」



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