問題4

 ここまで方式と電波による人体への影響の問題点について語りました。
 最後に紹介するのは実用化するにあたって発生する問題です。

ex1 電気バス

 電気バスは現在、各国々が研究、または実用化しようとしていてとても注目されている項目です。
 この電気バスの充電方法に関しての有力方法としてワイヤレス給電技術があげられています。
 そこで生じる問題点は三つあります。

1、走行距離の短さ
この問題の理由は、バスの一回 の充電で走れる距離が短いことからきています。
また、一回の充電でバスに電力をたくさん蓄えるために
電気容量を増やすと今度は人を乗せれる人数が減ってしまい、
費用も多く必要なので実用化には至っていません。

2、法律上の問題
 
2つの法律が絡んできます。
 一つ目は道路交通法です。

 道路に装置を設置し、一部分を使用し続けることは道路法第32条
もしくは道路交通法第77条に規定されています。
 そのため設置には所轄している警察署と道路管理者の許可をもらう必要があります。
 また道路上設置に関する規定がしっかりと定められていないので、法的整備が現在行われています。

 二つ目は電波法です。
 この送電システムは電波法第100条と電波法施行規則第45条に規定されています。
 特に関わりが深い部分を抜き出すと、

無線設備及び前号の設備以外の設備であって10kHz以上の高周波電流を利用するもののうち、
総務省令で定めるもので50Wを超えるもの

 という項目に当てはまります。

 つまり簡単に言うと無線設備と言うのは基地局などの許可を受けて設置している設備で、
それ以外のもので規定された以上の電波と電力を使うのは勝手に使用ができません、と言えます。
 そのためこれに当てはまってしまうと各地の総合通信局に許可申請を提出しなければならず、
 許可を受ける必要があるのです。
     

 さらには、同じ法律で65条二項に記載されている数値を満たす必要があります。
記載されているとおりだと以下のようになります。

450kHz以下の使用周波数の輻射の電界強度は、
100メートル電界規制値=1mV/m以下、かつ高周波出力が

500W以上の場合 30m電界規制値=√p/500mv/m以下(Pは装置の出力W)
500w以下の場合 30m電界規制値=1mv/m以下

 これは規定されているということがわかればよい話なので
 一般人はあまり気にする必要はあまりありません。
      

 

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