1-2.「情報」の定義

 情報という言葉は極めて多くの内容を含んでいる為、これというはっきりとした一つの定義をすることは難しいが

 報とは、まずある事柄(情報の主)を伝える送り手(発信者、つまり情報源)とこれを受ける受け手(受信者)がいて、送り手から発せられた情報の主は、相手(受信者)に受け取られて始めて「情報」と呼ばれる。

 して主に、機械などによる情報の伝達や処理を念頭においている自然科学において情報とは「物質・エネルギーの時間的・空間的・定性的・定量的パターン(図柄)」のことであり、情報は物質・エネルギーと並んで自然を構成する2大要素の一つである、といわれている。分かりやすくいうと、物質はエネルギーとして捉えられるだけではなく、情報という形態においてその性質や量といった特徴を与えられ、認知されるということだ。自然科学において、情報は意味を考慮に入れない符号として扱われる。
 
方、情報を人間行動との関係で捉えようとする社会科学において情報とは一般に「発信者または受信者にとって何らかの意味を持つもの」と考えられている。”記号−意味”化された情報、すなわち記号やシンボルによって表現されたり伝達される思想・知識・意味などとして扱われてきた。そして、これはわれわれが普通「コミュニケーション」と呼んでいるものであると思えばよい。