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§4:原因

回答の中で(アンケートの7)一番多かったのが、農林業についてです。
6つの自治体うち、これを理由にあげたのは(小原村以外の)5つの自治体です。具体的な回答としては、

・足助町→外国材輸入による林業不振。
・設楽町→所得率が低く、生計をたてるのが難しい。
・東栄町→木材価格の低迷。
・富山村→林業の低迷
・豊根村→木材の不振

といったところです。3章の§1にもあるように主力が農林業ですので、これは、かなりの痛手でしょう。木材の輸入については、東南アジアでも環境問題になっているようなので製紙会社の方も国産のを使ってくれたらなぁ。と思います。

あと、多かったのは「(若者の)都市へのあこがれ」です。
人口が高齢化していく要因ともなっています。「あこがれ」というのか就職場所をもとめ、都市へ移住することも多いそうです(富山村を除く5つの自治体)。これについては、若者の雇用機会の不足と逆の言い方で書いた所もありました(東栄町)。
他には、住まい・交通・医療・消防などの生活環境(その他の所に書いた自治体も多かったです)や、高度経済成長期の移住。

・富山村は、なぜこんな人口が少ないの?
富山村ですが、昭和30年の佐久間ダムによる集団離村(水没した地域の74世帯398人が転出も現在の過疎化の要因となっています。
残念ながら、人口のグラフは一次過疎法の範囲の始まるS35年からなのでわかりませんが、別の資料によると昭和30年〜昭和35年のあいだに変化した総数は324人(現在の村民より多い!)と、これは過疎に拍車をかけた要因にちがいありません。