養護学校

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養護学校
養護学校の具体的取り組み
養護学校の1日
新しい養護学校の取り組み
提案
参考ホームページその他
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子供用へ

 養護学校 ページの先頭へ

 その児童、生徒それぞれ固有の心身の状況により、一般的な小・中・高という義務教育を受けるよりも、その児童、生徒に適した教育を受けた方が、その児童、生徒の今後の発達に貢献するであろう生徒が行く学校です。

 養護学校の具体的取り組み ページの先頭へ

 まず、養護学校で重要なことは、「生きる力」です。これは、一般的な教育でいう「生きる力」、すなわち「自ら何をしたいのかや、疑問点を発見し、自分で考えることで、自主的に学びを開こう、行動しよう、それによって、知識ではなく、その使い方を知ろう」というものと、基本は同じなのですが、実際にそれを元にどうやっていくのかという運用面で違いが出ます。つまり、養護学校では、それぞれの人の障害に応じて、一人一人それぞれの「生きる力」の目標を設定し、それに到達するために努力をしているのです。
 では、実際にどのような取り組みを行っているのでしょうか?それぞれの児童の障害に応じて身の回りのことを自分で行うなどから、完全な自立まで、目標は異なりますが、全ての教育過程に共通していることは、全てが学びであるということです。人によって異なりますが、養護学校が目標としていることは、協調性を養うことです。共同生活をすることで、ルールを守り、積極的に集団生活に参加、適応し、互いに助け合う協調性を担うことです。具体的には、
 体力  基礎体力をつけることで、筋肉をつけ、心肺機能を向上させる。
 保健  自分の体、障害、病状を知り、これからどのような生活をしていくのかを理解し、生活習慣習を身につける。
 自立  働くこと、学ぶことの喜びを知り、ひいては、社会参加時に、不必要な在宅が起こらないよう、できるかぎり、自立に近づけるようにする。 
 などです。 生活に必要な知識・技能を学ぶ生活単元学習などを行いながら、これらの目的の達成を目指しています。

 養護学校の1日 ページの先頭へ

 養護学校の1日を紹介します。 あくまでも、一般的養護学校の生活であって、その人それぞれの障害にあわせて、生活は変わりますし、あくまでも、例です。
 登校準備
 保健 1日のリズムをつかむ。 朝ご飯を食べる。
 登校
 協調性 交通ルールを守って登校する。 挨拶は欠かさず体力 歩ける人は歩こう。
 自立 交通機関を、自分の障害に応じて利用する。
 朝の時間
 保健&協調 体調不良などは、先生や、友達に教える
 自立 持ち物を準備する
 授業
 体育  基礎体力をつけ、ダンスや、リズムなどの音楽的要素を取り入れたり、ボールを使ってゲーム感覚をつけたりなど、障害に応じて体を動かす楽しさ、喜びをつかみながら、同時に体力をつける
 国語、算数などの4教科  それぞれの生徒の習熟度に合わせ、「国語」や「算数」という枠にはめず、好奇心を養う教育をする。子供が自発的に学ぶようにする。
 生活単元学習(生活に必要な学習)  生きるうえで重要な衣食住、つまり、着替えや、歯磨き、顔を洗うなどの、生活を、できるだけ自分でできるようにする。
 作業 作業を通して、自分の可能性を見出し、体力や、頭脳の発達を促すだけではなく、協力や、達成感などを養い、自立、就職に役立つようにする。
 休み時間
 協調性 友達や先生と一緒に遊ぶ。
 体力 全身を使って遊ぶ。
 保健&自立 排泄は、できるところまで自分で行う、後片付けをする。
 昼食
 協調性 友達などと、話しながら楽しく食べる。順番を待つ。当番などは、できるところは分担する。
 保健 よく噛み、自分の体に合った量をおいしく食べる
 自立 後片付けはしっかりと行う。
 掃除
 協調性 友達と協力をしながら行う。
 保健 掃除の後には、うがいをする、マスクをする。
 自立 自分の役割を、責任を持って成し遂げる

 新しい養護学校の取り組み ページの先頭へ

 養護学校も、新しい指導要綱の元、新しい教育が適用されるようになりました。内容は以下の通りです。
 1、人間味や社会性を持った、国際社会の中の日本人としての自覚を持たせる
 2、自学自習の能力を育成する
 3、基礎基本を充実させたゆとりある教育の中から、個性を生かす教育を行う
 4、それぞれの学校の特色、特質を出した独自の教育を行う の4点です。
 具体的には、一人一人に、指導計画を作り、総合的な学習の時間を作るなどの改革を行いました。

 提案 ページの先頭へ

点字  ここで、提案をするのは、障害児inホームルームです。
 まず、障害者への理解がまだまだ遅れている原因として「身近な障害者がいない」ことがあげられます。身近に障害者がいなければ、障害者についての知識は、本やテレビなどに限られ、人と人とのつながりによる理解が生まれにくいわけです。そこで、障害児inホームルームを提案します。
 これは、障害児のうち、自閉症などの、対人関係障害を除く「全て」の障害者を、普通学校のホームルームにいれようというものです。しかし、誤解をしないで下さい。もちろん、一人一人の教育の充実ということですから、全ての障害児が、全ての生徒と同じ教室で同じ授業を受けるなどといっているわけではありません。ニーズに応じた教育が必要です。
 今提案しているのは、毎朝、普通学校のホームルームに登校し、授業時間は、もちろん個人に合わせてですが、例えば1時間目の国語、2時間目の数学は、障害児だけで集まって、4教科関係の授業を行い、3時間目の音楽は、みんなと一緒に行い、昼食を一緒に食べ、4、5時間目の総合的な学習の時間の時間は、他の生徒はパソコンで検索をしていたら、その生徒はパソコンでお絵描きをする、ホームルームや掃除の時間は、一緒に行うなど、障害に合わせてこれはみんなと同じ授業、これは同じ教室で自分に合わせた勉強、これは他の障害児と一緒に勉強などと、自分の自立、生きる力の獲得に最も必要な学習を行います。そのベース、基盤となるのが普通学校のホームルームであるということです。
 この改革の、大きなメリットとして、障害児が、常に身近にいるということがあげられます。一人の人間を知るということによって、障害者への理解は深まるでしょう。
 バリアフリーへの工事の費用が必要だという考えもあります。それは、もっともなことであって、確かにお金はかかるのですが、今までの学校が、どれだけ障害者に配慮しなかったが分かるわけであって、これからの障害者の社会進出を考える際に、建築などの物理的バリアフリー化が必要になります。そのときに、小学校の頃から、建物がどのような人も自由に動けるバリアフリー化されたものであれば、バリアフリー化への理解が深まるでしょう。
 それから、担任の先生の負担を考える人もいるでしょうが、養護学校の先生が、普通の学校で勤務し、障害児のいるクラスので、担任とチームティーチングを行うことで、解決されるでしょう。これからの、障害者への理解を助けるものとして、この方法は有効であると考えます。
 ニーズを基本としながら、開かれた教育を行うことが、真のバリアフリー教育なのではないでしょうか?


参考ホームページ、その他

【引用情報】画像「点字」
【情報源】岡茉莉子
【引用許可の取得方法】本人に直接許諾を得る
【許可の取得年月日】2001年3月10日

富山大学教育学部附属養護学校様「富山大学教育学部附属養護学校」
<http://yougomac.es.toyama-u.ac.jp/>

2000(2000年12月)

三重県立緑ヶ丘養護学校様「三重県立緑ヶ丘養護学校」
<http://www.midorigaoka.tsu.mie.jp/index1.html>

2000(2000年12月)

国立特殊教育総合研究所様 「国立特殊教育総合研究所」
<http://www.nise.go.jp/>

2000 (2000年12月)

岡本功様「養護学校教諭岡本功のページ」
<http://www2.plala.or.jp/okamoto/>

2000(2000年12月)

石川県立小松養護学校様「石川県立小松養護学校」
<http://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/2bunkakai/dai5/2-5siryou5-2.html>

2001(2000年12月)

山形大学教育学部附属養護学校様 「山形大学教育学部附属養護学校」
<http://www.s.ygt.ed.jp>

2001 (2000年12月)


これで学校制度コースは終わりです。次は家庭教育コースだがしや楽校です。
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