おとな > 解決策として大人にできること / 私たちの提案 > テレビゲームのこれから

テレビゲームのこれから

世界ではじめてTVゲームが登場したのは1958年で、日本に上陸したのは1975年のことです。はじめはソフトも、年に数えられるほどしか開発されませんでした。
しかし翌年にカラーのテレビゲームが発売されたことで、TVゲームは絶大な人気を得ました。年々進化を遂げ、1983年には任天堂のファミリーコンピュータが登場したのです。皆さんもご存知の『マリオ』などは知らない人はいないほどですね。簡単な操作、キャラクターの魅力、リセットが何回でも利く、飽きたら途中でやめられるなど仲間に気を使わず“気楽”なことも人気となった要因の一つでしょう。最近では色使いもきれいになり、本物の映像と見分けがつかないくらいリアルです。携帯できるサイズのゲーム機も開発され、いつでもどこでもできることから子供たちだけでなく大人も夢中です。


一方、ゲームが進化するにつれて、深刻な問題も浮かび上がってきました。最近の児童による殺害事件などは、TVゲームや漫画、インターネットの影響だと言う意見も少なくありません。子供たちが、外遊びをしなくなったことや、一度死んでも、また生き返ることが出来るという非現実的な世界を現実と区別できなくなっている事などは大変深刻な問題です。

公園まで来て携帯ゲームをしている子供たちをよく見かけます。遊ぶ場所に意味がなくなっている事の例だと思います。どこで遊ぶかという事は遊びにとって最も大切な事柄の一つであったはずです。

しかし一概に、ゲームを否定することは出来ないのです。不審者が多くなり、空き地や公園などの遊べる場所が減少した今、家で遊ぶ子供が増えることは仕方のないことかもしれません。また、これからさらに進化していくコンピュータ社会への大切な第一歩だと考えることもできます。

だからこそ「痛みを伴わないないショックの連続」で作られたゲームではなく、『第1ステップ』に掲げている“本能で遊ぶ”事を通して「他者と生きる事の基本ルール」を身につけた上で、心から楽しむ事のできるゲームが多く提供される事をゲーム開発に関わる方々に望みます。