*四季折々の花や風物詩が描かれた柄は、実際の季節より半月から1ヶ月ほど先取りして着ると粋です。
          しかし、季節の柄を必ず着るというのが着物の決まりではありません。
          花の多い季節には落ち着いた色、花の少ない季節には華やかな色を着るなど、
          柄だけでなく色も季節に合わせたものを着るのも粋です。


         4月の柄に藤がありますが、下がり藤は縁起が悪いとされる場合があるので、注意が必要です。
          他にも、2月の柄の椿はぽろりと落ちるため、3月のはばらばらに散るため、縁起が悪いとされる場合があります。
        


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きもの
長襦袢
羽織・コート
小物
3月

(あわせ)
綸子など
(りんず)

基本は全て袷用

5月ごろから単衣にした場合は
帯揚げを紗にしたり、半襟を絽に変える

 

雛など人形、蝶

桃、菜の花、チューリップ、ぼかし、霞(かすみ)、
つくし、 タンポポ、スミレ、桜草、紅梅、
桜、菖蒲(しょうぶ)、藤、椿

4月

水紋、流水、行雲(ぎょううん)

桜(前半は開花桜、後半は散り桜)、こぶし、くちなし
藤、牡丹、柳、霞

5月
単衣
(ひとえ)
単衣、絽、紗、羅
絽、紗

こいのぼり、花筏(はないかだ)、御所解き模様、
花鳥、流水、雲、雨

藤、牡丹、杜若(かきつばた)、あやめ、花菖蒲、紫陽花

6月
単衣

半襟は絽
盛夏は麻素材のものでも可

綿の入った丸ぐけは使用しない

雨、海、雲、虫、蛍

紫陽花、百合、薊(あざみ)、菖蒲、さくらんぼ
牡丹、笹、竹、柳

7月
薄物
(うすもの)
絽、麻、紗
(ろ、あさ、しゃ)
麻、羅
   (ら)

流水、風鈴、千鳥、荒磯、魚、貝、波
雲、金魚、団扇

睡蓮、山百合、朝顔

8月

水、雲、波、祭り模様

萩(はぎ)、すすき、女郎花(おみなえし)、桔梗(ききょう)、撫子
秋の七草模様、ひまわり、朝顔

9月
単衣、薄物
単衣
絽、紗、羅
絽、紗、麻、博多
        (はかた)

基本は袷用

季節を先取りする意味でも、
盛夏用は用いないのが一般的

残暑が厳しい9月の初旬は、
盛夏用でも良い

月見、月兎、雁(かり)、秋の風物など

桔梗、すすき、栗、萩
秋草模様(中旬まで)、菊

10月
綸子など

とんぼ

菊(初旬から10/24の霜降頃まで)
紅葉(霜降以降)、銀杏、りんどう、すすき

11月

熊手、枯山水(かれさんすい)、有職文様、
風景模様、物語文様

柿、さざんか、紅葉、落ち葉、唐草
山や雑木、枯葉散らし、実もの、菊

12月

全て袷用

綿の入った丸ぐけの帯締めなど、
暖かみのあるものを使用する

冬景色、星・月などの天体模様、雪輪
金箔・銀箔で表したもの、更紗(さらさ)などの異国模様

水仙、寒椿(かんつばき)、南天、からすうり、松

1月

干支文様、宝船、雪

福寿草、松竹梅などの吉祥模様
水仙・千両などの実もの

2月

雪待ち文様(前半まで)、うぐいす

椿、蘭、笹、霞模様、梅
水仙、椿、桃や菜の花(後半から)