帯電は電気的に中性な状態から電荷が引き離されることによって起こる現象です。物体というのはすべて分子、つまり原子からできていますから、帯電について説明するにはまず原子について説明しなければなりません。原子は図のように、原子核とその周りを回る電子からできています。原子核は正の電荷をもっていて、電子は負の電荷をもっています。原子核と電子の電荷の大きさは同じなので、原子は電気的に中性であるといえます。
原子は通常、電気的に中性な状態です。しかし、電子が原子核から引き離されたり電子を取り込んだりすると、どうでしょう。電子が引き離された場合、負の電荷が少なくなり相対的に正の電荷が増えることになります。つまり、原子は正の電荷を帯びた状態になります。逆に電子を取り込んだ場合、負の電荷が増え原子は負の電荷を帯びた状態になります。このように原子が帯電することをイオン化といいます。帯電した原子をイオンといい、特に正に帯電した原子は陽イオン、負に帯電した原子は陰イオン、といいます。
このように原子がイオン化することによって物体が電気を帯びることを、帯電というわけです。静電気は、摩擦などでエネルギーを得ることで電子が移動することで発生します。