発券銀行
「まずは、『発券銀行』としての役割じゃ。2人は、お札を日本銀行でしか発行できないことを知っているかい?」 |
「うん、知っているよ!そういえば、ほかの銀行の名前が印刷されているのってみたことないなぁ」 |
「これが普段みんなが利用する普通の銀行と日本銀行とが大きく違うところじゃ」 |
「日本銀行でしかお札を発行できない理由って何デスカ?」 |
「それは、お金の価値を守るためじゃよ。この『日本銀行券』だけが『お札』として認められるからこそ、信頼され、価値を持つのじゃ」 |
「なるほど」 |
「そして、そのお札は『国立印刷局』というところで毎年数を決めて印刷しているのじゃ」 |
「そこで印刷されたお金ってどういう経路で私たちのもとへ届くのデスカ?」 |
「お札は日本銀行が引き取り、その後本店や支店の金庫に保管するのじゃ」 |
「それでそれで!?」 |
「金融機関を通じてみんなのもとへ届くのじゃ! 日本銀行や金融機関は流通の拠点でもあるのじゃ」 |
「お金を作る時はいろいろな技術が使われているんデスヨネ?」 |
「そうじゃ!それに、日本のお札をつくる技術は世界トップクラスなのじゃ!」 |
「たとえば、どんなのがあるの?」 |
「そうじゃのう...金太くん、お札はもっているかの?」 |
「一枚だけなら」 |
「しかも千円札...」 |
「まぁいいじゃろう。そのお札の中心に、まるいスペースがあるじゃろ?」 |
「うん」 |
「それを電灯に透かして見てみなさい」 |
「こう?・・・うわ、博士が浮き出てきた!」 |
「博士じゃなくてミスター野口でショウ」 |
「それが、偽装防止の技術『透かし』じゃ。 普通のコピー機では絶対にその透かしを再現することはできん」 |
「おお、すごいね」 |
「ほかにもお札には様々な秘密や工夫が眠っておる。 自分で詳しく調べてみるのも面白いじゃろう」 |