お金の一生
| 「博士ー！」 |
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| 「ん？」 |
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| 「カネタにお札を破かれマシタ...」 |
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| 「なんと」 |
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| 「いや、わざとじゃないんだけど...」 |
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| 「何か理由があるのかい？」 |
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| 「お金を使った手品を見せようとしたら、破れちゃったんだ」 |
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| 「言い訳なんていりマセン！」 |
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| 「破れるのは紙の宿命だし…」 |
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| 「私のお金を返してくだサイ！みんなにシュークリームを買おうと思っていたノニ！」 |
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| 「いや、そんなこといわれてもなぁ」 |
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| 「リッチーちゃん、その破かれたお札は持っているかの？」 |
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| 「ハイ。でも、もうつかえまセン...」 |
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| 「それは良かった」 |
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| 「え、なんで？」 |
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| 「破けたお札を銀行に持っていくと、取り替えてもらえるんじゃ」 |
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| 「ほんとデスカ？」 |
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| 「ああ、全額返してくれると思うぞ」 |
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| 「やったぁ！」 |
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| 「あ、いいこと思いついた！」 |
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| 「なんじゃ？」 |
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| 「まず千円札を半分にして」 |
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| 「ほうほう」 |
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| 「それを銀行に持って行って、千円ずつもらえば...」 |
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| 「おお！スゴイ！」 |
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| 「ところが世の中そんなに甘くないんじゃよ金太くん」 |
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| 「え？」 |
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| 「もってきた部分によって、もらえる金額が違うのじゃ」 |
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| 「え、そうなの？」 |
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| 「たとえば、千円札の二分の一を持ってきたら五百円。三分の一なら残念ながら０円じゃ。」 |
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| 「あーあ、残念」 |
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| 「銀行が受け取ったそのお札は、どうなるんデスカ？」 |
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| 「お、いいところに気がついたの。よし、この図を見るんじゃ」 |
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| 「この図を見てわかるように、お札はすべて一度日本銀行に集められるんじゃ」 |
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| 「ナルホド...」 |
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| 「新しいお札も日本銀行に集められるんだね」 |
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| 「そうじゃ。日本銀行がＯＫを出さないとお金は使えんからの」 |
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| 「そうしないと、お金がたくさんできちゃいますネ」 |
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| 「そのとおりじゃ」 |
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