<2014.11.13チーム170236制作>
しんぐりまくり 【シングリマクリ】
別 名 | |
出没地 | 八王子神社(山添村)、小原(宇陀市室生区) |
容 姿 | |
出没方法 | 小原(旧室生村)を通る伊勢街道に面して右側に崖があり、ここを「しんぐりまくり」と呼ぶ。昔ここで、子供がしんぐりに入れられて谷底へまくられたのだと言い伝えられている。(※1) |
事 例 | 山添村助命の八王子神社には、100メートルばかりある高い石段があり、時折、夕方になるとシングリマクリという怪しいものが来て、シングリを転がすことがあると怖れられている。シングリというのは竹の魚入れで、その中にはいたずら小僧が入れられるらしい。この地方では、子供がいたずらをすると「それまたシングリが来るぞ」と言っておどかすそうである。(※2) |
アクセス |
八王子神社(山添村助命) (外部のページへ) |
原風景 | 八王子神社(山添村助命) <2014.11.15.チーム170236撮影> |
考 察 | 【性格・生まれてきた背景】 山添村の八王子神社を訪れてみると、見上げなければならないような長くて急こう配の石段が、まず目につきます。数えると、全部で76段あり、上りつめたときには随分息切れもしました。「言うこと聞けないのなら、ここから籠に入れて落とすぞ」と言われたら、子どもたちは随分震え上がったことでしょう。 【実体・モデル】 河童同様、大人が子供への戒めに利用するキャラクターとして、登場させたのではないでしょうか。 【現代人との係わり・存在感】 八王子神社の近くの住人にたずねてみましたが、この妖怪のことを知りませんでした。過疎化が進んでいると思われるこの地域においても、今では伝える人も戒められる側の子供も少ないのかもしれません。 |
参考文献 | ※1)仲川明著『子供のための大和の伝説』(S45.12.10.奈良新聞社) ※2)奈良県史編纂委員会『奈良県史13民俗(下)』(S63.11.10.名著出版) |