大和三山と奈良盆地、遠景は金剛・葛城山系 <2014.11.15.チーム170236撮影>

全国の妖怪仲間

 奈良の妖怪のなかには、その仲間が日本の各地で出没しているものも珍しくありません。下の表は、それぞれの仲間たちの出没地域を調べたものです。(※1,2) ただし、○がついていない地域にも、同じ仲間の妖怪が出没しているかもしれません。 お気づきの場合は、是非、お教えください!

奈良の妖怪  九州 四国 中国 近畿 中部 関東 東北 北海道
山の神 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
白蛇 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
大蛇 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
鬼 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
山姥 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
ガタロ・河童 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
つちのこ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
天狗 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
ホイホイ火・人魂 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
ひだる神 ○ ○ ○
大入道・白坊主 ○ 静岡
愛知
土蜘蛛 大分 京都
奈良
福島
一本だたら 奈良
和歌山
しんぐりまくり 奈良
久米仙人 奈良
砂かけ婆・坊主 奈良
兵庫
三つ足の蛙 奈良
べとべとさん 奈良
なんじ 香川 奈良 静岡 群馬
木の子 奈良
兵庫

【考察】
 天狗や鬼、つちのこのように、全国各地に伝わる妖怪に比べて、しんぐりまくりや砂かけ婆、一本だたらなどは、奈良県を含めごく限られた地域にしか現れない妖怪です。このような妖怪は、滅んでいきやすい環境にあるので、積極的に私たちが関わっていかなければならない妖怪です。あちこちを取材してわかったことは、ひだる神や久米仙人のようにお地蔵さんとして祀られたり、てん丸(山添村)やすな丸(河合町)のようにゆるキャラとして愛されるのも、いい形だと思いました。

【参考文献】
※1)監修:小松和彦『日本怪異妖怪大辞典』(2013.7.20.東京堂出版)
※2)編集:岡本弘毅『水木しげる・妖怪図鑑』(2010年/発行:兵庫県立美術館、産経新聞社)