説明
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中世の頃から広く知られている元素鉱物で、他の一般的な金属と比べると、融点が70℃と低めであることが特徴です。
他の元素と結合せずに熱水鉱脈やペグマタイト中から単体で産出することが多く、平衡方向に集まった集合体として発見されます。
また、人工ビスマスとしても有名で、結晶面の中央部に空洞が存在する骸晶という姿をとり、多彩な色に輝きます。これは、結晶の稜が優先的に育つことで結晶面が大きく窪むようになり、また、冷却されたときに空気中の酸素によって酸化し、虹色の皮膜を作りだすためだと言われています。
さらに、融点が低いうえに鉛と似通った性質を持っているという特徴を活かして様々な用途で使われています。例えば、合金にビスマスを用いることで融点を下げハンダ等に使われたり、鉛の代わりにおもりやガラスの材料として利用されたりなど、幅広く活用されています。
また、火災用のスプリンクラーの口金に使うことで、火事の際に周囲の温度上昇を引き金に口金が解けて水を撒くような仕組みを作りだしています。
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