説明
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自然銅は、主に蛇紋岩などの岩石や、地下水と接触する銅鉱床の上部で産出する赤銅色の金属鉱物です。
樹枝状や箔状、塊状、板状、苔状などの集合体で発見され、まれに立方体や十二面体の結晶となる事もあります。
また、孔雀石や翠銅鉱、赤銅鉱、ターコイズなどといった他の鉱物にも微量に含まれることがあり、それによって鉱物の色を変化させています。
産出直後の新鮮なものの表面は明るい赤銅色をしていますが、空気中に晒しておくとくすんだ褐色に変わってしまい、色を保つことが出来ません。これは、次第に表面が酸化して赤や黒の膜、緑青などに覆われて変色してしまったためで、さらに酸化が進むと赤銅鉱に変わってしまう事もあります。
銅は古くから人間に利用されてきた鉱物で、人類が初めて利用した金属の一つである、とも言われています。紀元前には、人間によって鋳造されたり、青銅として使われたり、現在でも銅線やパイプに加工されたりと、日常の様々な所で活躍しています。
日本における産地としては北海道の静内鉱山が非常に有名で、過去に100kg以上もの自然銅の塊が発見されたこともあります。
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