説明
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岩塩は、地質時代の地殻変動(ちかくへんどう)によって陸地に閉じ込められた乾燥地帯の内海や塩湖の水分が蒸発し、残った塩分が結晶化してできた鉱物です。
幾重もの層や塊の集合体となって産出することが多く、鉱床も巨大になりやすい傾向があります。
結晶の色は白色や無色、橙色、褐色などが多いものの、中には紫色や緑色、青色の岩塩も存在しています。
中でも、ピンク色は微量の鉄の酸化鉱物によって、橙色は赤鉄鉱を含むことによって表れ、青色や紫色は結晶中の格子欠陥により表れます。また、岩塩に表れたこれらの色は加熱したり日光に当てたりすることで消滅してしまいます。
そのうえ、湿気があると少しずつ溶けていってしまうので管理する際には注意が必要です。
さらに、食用の塩と同じく塩化ナトリウムでできているため食卓に上る事もあります。実際に食べる際には、おろし金で削ったり、ミルと呼ばれる岩塩を挽く道具を用いたりしてから、普通の食塩と同じように使います。
また、人工的に海水を生成することで作られる食塩に比べると、岩塩はマグネシウム(にがり)の含有量が少ないと言われています。
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