説明
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水晶(石英)は珪酸から成る非金属の珪酸塩鉱物で、ほとんどの鉱物に含まれています。また、二酸化珪素を含む熱水が徐々に冷えることで石英が結晶化し成長したものが水晶と呼ばれています。
また、水晶は成長する過程で珪素以外のものが入り込むことで、色が変化します。例えば、鉄分イオンを微量に含んだものは紫色の紫水晶(アメシスト)、その紫水晶を熱処理すれば黄色に変色した黄水晶(シトリン)、他にも、アルミニウムイオンを含んだものは電荷のバランスが崩れて黒や茶色の煙水晶になり見た目が大きく変わってきます。
水晶の成長は早いため、様々な混入物が確認されることがあります。二酸化チタン鉱物であるルチルが入り込んだ針入水晶や結晶中に水が入り込んだ水入り水晶など様々なものが存在しています。
さらに、水晶には劈開面が存在しないため彫刻などに加工しやすい鉱物として知られています。磨き上げられた水晶玉などを見かけたことのある人も多いでしょう。
日本でも多く確認されている鉱物である水晶は、中でも二つの結晶が約85度の角度で接合している日本式双晶は有名であり、大きいものが採れなくなってきた現在、希少価値が高まっています。
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