説明
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オパールは、珪酸分が過飽和な熱水が低温状態となって珪酸分が沈殿する、もしくは貝殻などが珪酸物となってオパール化することによってできる鉱物です。
この珪酸は微細な球体(シリカ)としてオパールを形作っており、シリカの配列や直径によって、光の波長や遊色効果の有無などが決まります。
例えば、シリカの粒が小さく、規則正しく配列していると、波長が狭い光を回折するようになり青や紫色で遊色効果を持ったオパールとなります。ところが、シリカの並びが不規則になったり粒の大きさが不揃いになったりすると遊色効果は表れません。
また、このシリカは振動によって粒が小さく不揃いになりやすいため、地震が多い日本では、僅かに遊色有し白く濁った質の悪い貴蛋白石が産出されるにとどまっています。
しかし一方で、振動が少ないメキシコなどの地域ではシリカは大きく規則正しく配列されるため、赤く遊色効果をもった貴重なファイヤーオパールなどが産出されます。
さらに、オパールを構成する珪酸は水を含んでいるため乾燥や加熱に弱い性質があります。そのため、湿度が高い所で保存しないとひびが入ることがあり、保管の際は注意を要します。
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