説明
|
真珠は、貝などの軟体動物が作りだす結石です。このように生物の働きによって生成する鉱物は生体鉱物と呼ばれます。
主な成分は軟体生物の持つ貝殻と同じで、外套膜と呼ばれる組織の細胞だったものが貝の内部に入り込んだ袋状の部分で作られています。異物が外套膜を刺激することでその刺激物が細胞膜によって包まれ、これが外套膜の内側に入り込み、異物を中心とした空間を作りだします。ここから異物の表面に向って貝殻と同じ成分が分泌され、薄い層状に結晶が重なっていくことで真珠の形となっていきます。
そのため、天然の真珠を半分に割ると中に空洞を確認できます。
また、真珠はカルシウムやたんぱく質の他に微量の水分を含んでいるために、乾燥や高温に弱く、酸にも浸食されやすい性質を持っています。そのため、手入れや管理が行き届いていないと、真珠が汗で溶けて変形したりひびが入ったりすることがあります。 |