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UDとは?>UDの歴史
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UDの歴史 ~世界での動き~
障がい者の生活や権利を保証するべきだという考え方が生まれたのは1950年代のデンマークです。バンク・ミケルセンによって提唱された「ノーマライゼーション」という理念は、障がい者を特別視するのではなく、一般社会の中で普通の生活が送れるように条件を整えるべきというものでした。
明確にUDの概念が生まれたのはアメリカです。戦争により障がいを持つ人が急増したことを受けて、1960年代から1990年代にかけて障がい者の生活しやすい社会を作るための法律が次々と整備されていきました。
その中で画期的だった出来事が ADA法(Americans with Disability Act / 障害をもつアメリカ人法)の成立です。この法律は障がい者が利用しにくい施設を「差別的」として、広範囲に障がい者の権利を保護しようとしました。しかしその法律の穴を突いて、法律には適っているけれども障がい者に配慮していない建築物が発生してしまいました。そこでロナルド博士が中心となって提案したのがUDの概念です。この概念は急速に世界に広まっていきました。
UDの歴史 ~日本での動き~
日本においてUDの概念が広まったのは1980年代頃のことでした。1970年代には障がい者と健常者の両方に配慮するバリアフリーの概念は生まれており、それに続く形で1980年代から1990年代にかけてUDの概念は生まれました。
日本ではUDが考慮されたものを1991年の「E&Cプロジェクト」により「共用品・共用サービス」と呼んでいます。共用品とは「身体的な特性や障害にかかわりなく、より多くの人々が共に利用しやすい製品・施設・サービス」のことです。
その後は国による法令や施策も多数作られており(1994年 ハートビル法、2004年 ユニバーサル社会の形成促進に関する決議、2005年 ユニバーサルデザイン制作大綱、2006年 バリアフリー新法など)、社会にUDは普及しつつあります。
このようにUDは生まれてから短期間で世界に広まった、まだ歴史の浅い概念です。現在でもまだ完全に普及しているとは言い切れません。だからこそ若い世代の私たちが発展、普及を心掛ける必要があるといえます。
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