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応障害との境界線
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病気の原因、ストレス

 発病にいたるには様々な要因があります。例えば遺伝や食べ物、生活環境等です。病気に到るのは、そういった要因がある程度集まったところで、さらにストレスを受けた時です。
 ストレスを受けると一時的に体の抵抗力が上昇しますが、その後は下がってしまい、その結果発病してしまうのです。そういった意味で、ストレスは全ての病気が発病するきっかけであると言えるのです。

ストレス病

 ストレスは発病のきっかけとなりますが、その中でもストレスが病気の主たる原因であるのがストレス病(適応病)です。

 人間はある程度までならストレッサーに耐えることが出来ます。そして体はストレス状態、ストレス反応によって乱された恒常機能を自己修復する能力を持っています。
 しかし、あまりにもストレッサーが強すぎた時、ストレス反応は適応力を高め過ぎ、過剰に働いてしまって体にもダメージを与えてしまうのです。この状態を「不適応」といいます。
 ストレッサーに対して不適応を起こしてしまった時、人は「ストレス病(適応病)」にかかってしまうのです。

 ストレス病適応病の違いは、その観点の違いにあります。
 ストレス病はその病気がストレスによって引き起こされていることに注目した呼び方です。一方、適応病はストレッサーに適応できなかったという状態に注目した呼び方です。

ストレッサーが体に影響する理由

 ストレッサーから刺激を受けると、視床下部に刺激が伝わります。このとき視床下部から刺激に適応する為の命令が下され、自律神経系が活発に働き出し、ホルモン分泌が起こって免疫力が高まります
 自律神経系やホルモンが作用し出すのですから、それに伴って循環器系、呼吸器系、消化器系、泌尿器系、骨・筋肉、皮膚などにもストレッサーの刺激が影響することになります。
 それでストレス病というと、これらの器官に影響があるのです。もちろん内分泌の代謝や神経もストレスに影響されます。

ストレス容量と適応病

 ストレス容量の限界を、ストレス状態の悪化が越えた時、適応病にかかるといえます。個人のストレス容量が持つ許容量、そのボーダーラインを越えてしまうと、適応病になります。
 ストレス容量のボーダーライン、これが適応障害と適応病の境界線となるのです。

 ストレスがストレス容量の限界をオーバーするパターンとしては二つ考えられます。

1、ストレス状態の方が単純に進行していった時
2、ストレス容量の方がしぼんだ時

 ストレス容量は精神状態によって大きさが変わってきます。
 例えば、好きな人に良く思われようとして、他人に嫌がられてでも尽くそうとしたとします。しかし、肝心の相手にまで嫌がられたとたん、今までなんとも思っていなかった他人からの中傷が急にストレスになったりします。
 この時、ストレス容量はしぼんでいるのです。

 2の様にストレス容量がしぼんだ時は恐ろしい病気を引き起こす時があります。
 ストレス容量が大きい人はストレスに気付きにくいので、ストレス状態をほったらかしにしてしまい、手に負えないところまで進ませてしまっている可能性があります。
 この時にストレス容量がしぼんでしまったらどうなるでしょうか。今までは大きなストレス容量がストレスを支えていたわけですが、それが次の瞬間にはストレスはたくさん溜まっているのにストレス容量が小さい状態になってしまうわけです。
 つまり突然カバーしきれないような多大なストレスの中に放り込まれたようなものです。
 そうすると、感じたこともないようなひどいストレスに押しつぶされてしまい、突然、病的な脱力感やストレス病にかかってしまうのです。


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