● Double Dealer "Stress" - Eustress & Distress - ●
>Introduction >Beginner >Advanced >Discussion >Links >Stress Room
Advanced Page Copyright (c) 1998
B-Company

Study_Course_
トレスの影響
〜ストレス感の有無を決める要因〜
5/16

- Back / Next -


 ストレッサーが与える影響は個人によって変わってきます。また、同じストレッサーでも、良いストレス源になるか悪いストレス源になるか分からず、どちらに転ぶかは、本人次第なのです。
 ストレッサーの中で、人によってストレッサーとなるかならないかの差が大きいのが精神的ストレッサーです。

 例えば、物理的ストレッサーの「地震」を経験した後は、ほとんどの人が悲観的になったり、小さなことで不安を覚える様になったりします。人によって感じ方の差はあっても、少なくとも悪い方向の精神状態に陥りがちなことは確かです。

 しかし人前で話す際に「緊張」を感じた時、ストレッサーの働き方は実に様々です。つまり、緊張によってうまくしゃべることが出来なくなって大失敗してしまう人もいれば、その緊張感がうまい具合に作用して、急に人が違った様にテキパキと話しだす人もいるということなのです。

 この様に、ストレッサーが良い刺激になるか悪い刺激にになってしまうかは、まったく本人次第なのです。

 また、精神的ストレッサーに限らず、個人の捉え方によってもストレッサーがどの位の影響を与えるかは変わってきます。
 あとで詳しく述べますが、個人の性格や生活環境というものがストレス反応の大きさを決定づけるのです。家族の死を経験した時、皆同じ反応を示すでしょうか。
 同じ兄弟でさえ感じ方もその時にとる行動も違うはずです。それは個人が持つ性格や立場に差があるからなのです

 これらの例からも分かる通り、一言にストレッサーと言っても、同じストレッサーがどの程度のストレスを生み出すかには個人差があります。
 その上ストレスの有無や、良し悪しの方向すら一定ではないのです。つまりストレッサー全てが必ずしも人間に悪影響を及ぼすわけではなく、ストレッサーの種類や個人の捉え方によっても、ストレッサーの役割、働きかけ方は良い方向にも悪い方向にもなるのです

 逆に違うストレッサーが原因であっても同じストレス反応を引き起こすこともあるのです。一つ一つのストレッサーがこの様に分析が困難である上に、ストレス反応は複数のストレッサーによって引き起こされている場合がほとんどです。


- Next -