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ステレオ装置

アンプの内部 ステレオレコード、テープ、放送などの録音や再生を行い、立体音響を再現する装置。1881年パリの電気博覧会でステレオ効果が発見されたのをきっかけとして研究が進められたが、実際の普及は第2次世界大戦以後のことで、テープレコーダーによりハイファイ(highfidelityの略)録音、再生ができるようになってからである。日本では1952年、NHKが中波2波を使って実験放送を開始した。56年にアメリカで1本のみぞに45度ずつ傾けたニつの面をもたせ、これにニつの音を録音した45‐45方式のステレオレコードが開発され、60年代にはレコードは特殊なものを除くと全てステレオとなった。またFMステレオ放送も開始され、70年には4チャンネルステレオも発表され普及が促進された。ステレオは主として2チャンネルで代表され、その効果は、1音瞭の方向、位置感が出る、2音が豊かになり、あたかも実際の音場にいる感じ(臨場感)が得られる、3各音源の分離がよくなり、広がり感が出る、などである。これらのステレオ効果は、聴取者の両耳に達する音の強さの差、位相や時間の差、音質の差などによって起こると考えられている。ステレオ収官の基本は、2本のマイクロホンの間隔や音源に対する対向角度、指向性などを適度にとったり、ダミーヘッドという人工的に作った頭の両耳の中にマイクロホンを仕込んだりして収音することであるが、レコードや放送における収音では多くのマイクロホンを使用して音場を合成する方法がとられる。ステレオ聴取に際しては、左右のスピーカーを見込む角度を60度にとり、スピーカーから等距離の位置できくのが標準である。また2チャンネルのヘッドホンによる聴取も行われており、とくにダミーヘッドによる収音に対して自然な立体音が得られる。ステレオはチャンネル数を増すことにより効果が高まる。この方式には、四つの独立したチャンネルを用いるディスクリート方式と、四つの信考を合成してニつの信号とし、これを再生のときに四つの信号に分解するマトリグス方式とがある。節者には,CD‐4方式がある。後者の方式はチャンネル間にクロストーク(漏話)が生じ効果は多少減ずるが、従来のステレオレコードや放送にそのまま適用できる利点がある。方式として各種発表されているが、基本的にはRM方式とSQ方式に大別される。また、2〜3チャンネルのときはマトリクス方式で、4チャンネル伝送のときはディスクリート方式となるUD‐4方式も発表されている。4チャンネルステレオでは4スピーカーを正方形の頂点の位置におき、中心位置で聴取するのが標準である。ステレオ装置は、プリアンプ(マイクロホン出力などの小信号を増幅してバワーアンプに送り出す増幅器)パワーアンプ(スピーカーを駆動するための増幅器でメーンアンプともいう)スピーカー、レコードプレーヤー、テープデッキ、チューナーなどから構成され、それぞれの単体を組み合わせて構成された装置をコンポーネントステレオ、これらが一体として組み立てられているものをセットステレオと呼んでいる。ステレオを聴取するため装置を設置した部屋をリスニングルームと呼ぶ。よいリスニングルームの条件としては、1部屋のしゃ音がよく静かであること、2小さい部屋で起こりがちな、低音がこもる感じになるブーミング現象や反響が出ないこと、3適度な響きがあることなどがあげられる。とくにスピーカーの設置位置、高さ、背面や側壁との関係が音質に大きく影響する。
スピーカー なお、聴覚を対象とした再生装置を俗にオーディオ(本来は可聴周波数のこと)といい、またオーディオをステレオ装置の意味に使うこともある。
上の写真はアンプ、下はスピーカー。

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