製錬:鉱石の中に含まれている様々な不純物を取り除いて(精錬)、
イエローケーキ(ウラン精鉱)にします。
濃縮:ウラン235の割合を人工的に増やす事です。方法には様々な種類があり、
ガス拡散法、電磁分離法、
遠心分離法、レーザー法、化学濃縮法などがあります。ガス拡散法はアメリカやフランスで使われています。しかしこれは多くの電力を消費してしまいます。日本でよく使われているのが遠心分離法です。これはガス拡散法と比べて電力消費料が10分の1ですみ、濃縮の割合も大きくそのうえ工場の規模も3分の1程度ですみます。この方法を行うにはまずイエローケーキを
六フッ化ウランという気体にします。この作業を転換といいます。そして分子の重さのごくわずかの差を利用して濃縮します。
* 濃縮する理由:天然のウランには
ウラン235が0.7%、
ウラン238が99.3%含まれています。原子炉内で使えるようにするにはこのウラン235の割合を増やさなければなりません。例えば軽水炉で使う場合最低でもこの濃度が3〜5%になっていないと
臨界状態が維持できないからです。