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早見表
花粉 (スギ・ヒノキ・ブタクサ・イネ科・ヨモギ・シラカンバ) |
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決まった季節になると鼻がむずむずしたり目がかゆくなったりと、花粉症はとても厄介なものです。2011年の時点で花粉症患者は全国民のおよそ25%を占めるいわば国民病になっています。こんなにたくさんの人が花粉で悩む国は日本しかなく、他の国では日本と比べて患者の数は少ないです。
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I型
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プロフィリン
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花粉症を起こす植物と花粉の飛散地域(主に関東)
樹木名 |
季節 |
アレルゲン物質名 |
スギ |
2月~4月(関東) |
Cry j 1 , Cry j 2 |
ヒノキ |
3月~5月(関東) |
Cha o 0 , Cha o 2 |
ブタクサ |
8月~10月(関東) |
Amb a 1 , Amb a 9 |
イネ科 |
4月~6月(関東) |
Ory s 7 , Ory s 13 |
ヨモギ |
8月~9月(関東) |
Art v 6 |
シラカンバ |
3月~5月(東北) |
Bet v 3 , Bet v 4 |
※ シラカンバは北海道や東北、信州を中心に生息する植物で、関東ではシラカンバ属の花粉に反応する人は少ないです。
症状
- 粘膜症状:鼻水、くしゃみ、鼻詰まり、目のかゆみ、鼻のかゆみ
- 上記の症状によるQOLの低下
QOLとは
QOL=quality of life(クオリティ・オブ・ライフ)とは、人生の内容や生活の質を表すものです。これで、生きがいや幸福感といったものも測ることができます。花粉症患者は、このQOLも低下してしまうことがあります。花粉症の症状により、勉強や仕事、家事などに支障をきたし、集中力や思考力も低下します。また、花粉症の薬によって、眠気や倦怠感を感じることもあります。このようになると、QOLが低下した、ということになります。
花粉症患者の低年齢化
花粉症を罹患する平均年齢が最近になって低下しています。主な原因として以下が挙げられます。
- 花粉を出す植物が増えて、幼い頃から多く吸い込んでいる
- 清潔すぎる環境下でTh1細胞が減少した
- 空調設備の向上により鼻がよく乾燥している(「ドライノーズ」といいます)
ここ数十年で花粉の量は増えている!?
戦時中や戦後の街の復興の際に、木材が大量に使用されて植林されていない荒れ地が多く発生しました。そこで、1960年代後半頃から国による植林政策により、その荒れ地にスギやヒノキがたくさん植えられるようになりました。それらの木が今になって多く花粉を放つようになったのです。
口腔アレルギー症候群
スギ花粉症アレルギーの人は口腔アレルギー症候群になることもあるので、特に飛散時期に発症している人は果実の摂取にも気を付ける必要があります。
花粉症を引き起こす植物の紹介
スギ
高いものでは、50m以上の高さにもなる日本で一番高い木です。1960年代後半の大量植林に伴い最近になって花粉の飛散量が増加していることもあり、アレルギーを持つ人が最も多いことで知られています。スギは、日本の固有種で、昔から建築材、家具、彫刻、工芸などに多く使われてきました。
ヒノキ
ヒノキはとても耐久性と保存性に優れ、スギと同様に昔から建築材などで重宝されてきました。ヒノキ材は独特の香りがあり気分を落ち着かせる効果や、殺菌効果などを持つと言われています。
ブタクサ
ブタクサは、キク科の植物で、高さは0.3m~1.5mです。もともとは北アメリカ付近に生息していたのですが、明治の初めころに外国から日本国内にも渡来してきて、昭和の初期ごろに定着した外来種です。畑、樹園、牧草、芝、河川敷など、様々な環境に生息できます。 | |
イネ科
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ムギ、イネ、ススキなどがイネ科に含まれ、これらはすべて花粉症を引き起こします。 |
ヨモギ
ヨモギは、キク科に属しています。草餅にしたり、お茶にしたりと、食料として活用することもできますし、お風呂の中に入れたり、かゆみ止めとして使われたり、灸に使われたりと、薬として用いられることもあります。繁殖力がとても強いのが特徴で、公園や野原、家の庭など至るところに生息しています。 | |
シラカンバ
白樺(シラカバ)とも呼ばれています。北海道や東北、信州を中心に生息しています。成長が早く、山火事や山崩れなどの跡地に真っ先に生える木です。 | 2017.07.27 長野県 上高地にて撮影 |
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