サイト情報 English お金のカタチ

トップページ>お金の歴史>世界のお金>ドル

ドルの歴史

ヨアヒムスターレル銀山とターレル通貨

アメリカで現在用いられている貨幣単位「ドル」。この、「ドル」という名前の起源は16世紀はじめのヨーロッパです。 15世紀後半から16世紀にわたって、チェコ、南ドイツの国境付近では、銀山がたくさん発見されていました。その中でもひときわ巨大だった銀山に、ヨアヒムスタール銀山があります。 このヨアヒムスタール銀山は、1512年に発見されました。その後、1519年から、ヨアヒムスターレル」あるいは「ターレル銀貨」が製造されるようになりました。 この「ターレル銀貨」は重量約30g、直径約4cmの銀貨で、当時のローマ帝国内で広く流通しました。この「ターレル」という呼び名が、北欧で「ダーラースペインでは「ドレラと訛っていきます。

ドルの成立

16世紀から17世紀にかけて、アメリカ北部に植民地を作ったオランダは、その中でこのオランダ版ターレル銀貨ともいえるダールデル銀貨を流通させます。 17世紀後半、第二次英蘭戦争に勝利したイギリスは、このオランダの支配していたアメリカ北部を統治するようになります。一方で、そのころ、アメリカで流通していた貨幣はスペインの作った「スペインドル」でした。 1776年にアメリカ合衆国が独立すると、それまで流通していたスペインドルを踏まえた「ドル」を正式な貨幣として流通させるようになり、ここに、現在のアメリカドルが生まれます。

日本でドルと呼ばれるまで

日本にこの「ドル」という名前をもたらしたのは鎖国のなか貿易をしていたオランダでした。当時の日本ではオランダ語の発音のまま、「Dollar」を、「ドルラル」と読んでいました。この「ドルラル」が、明治時代になると「ドル」と略されるようになりました。

ドルを表す記号の由来

ドルを表す記号は下図のような一本線のもの、もしくはような二本線のものです。この起源として有力な説に、以下の三つがあげられます。 一つは、新しい通貨の名前を決める際に、アメリカの国名である「United States of America」の頭文字「U」と「S」を重ねて作ったとする説です。 もう一つは、アメリカでたくさん流通していたペソを表す記号が、省略されたとする説です。 そしてさらに、下図のように、スペインの国章にも描かれているヘラクレスの柱にリボンをまいたものを模したとする説があげられています。

成り立ち

ドルの現在

現在、ドルという名前がついた貨幣は世界でなんと26種類流通しています。その採用理由としては、「アメリカに影響された」というもののほかに、「ターレル銀貨がとても優秀だったから」というものもあります。いずれにせよ、「ドル」という貨幣、そして名前は世界に広く浸透したものであるといえます


まとめ

ドル」の名前の由来は「ヨアヒムスタール」という銀山
オランダがアメリカを統治していた時代に銀貨を流通させ、これが現代のドルになった
江戸時代、鎖国をしていた中、オランダによってドルという言葉が日本にもたらされた

戻る

このページのトップへトップページへサイト情報

ページトップへ