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歴史

中国では、日本と同じように、様々な銭貨が用いられてきました。またそのうちの一部は、宋銭に代表されるように日本にも輸入されていました。そんな中国で、現在用いられている人民元の歴史は、1948年の中国人民銀行成立と同時にスタートします。中国では第二次大戦前から内線、抗日戦争が行われていましたが、そんな中で、中国共産党が支配していた地域では、独自の通貨が発行されていました。中国共産党が1931年に樹立した中華ソビエト共和国では、といった現在用いられている硬貨と同じ単位が用いられていましたが、体系的な貨幣制度は確立されていませんでした。

そんな中、日本との戦いに勝利していき、次第に支配地域が増えていくにつれ、中華ソビエト共和国での貨幣制度の延長として貨幣制度が編成されていきます。この制度は、辺区と呼ばれる共産党の支配地域ごとに、共産党が辺区銀行と呼ばれる銀行を設立、そこに辺幣と呼ばれる紙幣の発行許可を出すものです。これにより経済的に有利になった共産党でしたが、次第に辺区同士が隣り合うなどして、同じ地域で二つ以上の辺幣が用いられるようになります。そこで共産党は、辺区銀行の統合によって、辺幣を統一していきます。この辺幣の統合の最終形態が人民元なのです。

辺幣の変遷

横行する偽札

中国では偽札がかなりの数、流通しています。そのため、飲食店などで特に高額紙幣を扱う際には、透かしを確かめたり印刷の凹凸を確かめたりするのが一般的となっています。ATMから偽札が出てくることもあり、その際には防犯カメラに向かって偽札申告をする必要があります。偽札が多く流通したことの原因として考えられるのが、中国の偽札の届け出のシステムです。中国では、偽札を届け出るとそのままお金が没収されてしまいます。そのため、偽札と分かっていながら使用することも多くなり、偽札の製造が途絶えないのです。

まとめ

中華ソビエト共和国時代、辺区と呼ばれる共産党の支配区域ごとに辺幣が流通していた
辺幣が徐々に統一され、人民元となった
偽札申告の制度などにより偽札が多く流通している


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