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デノミとは

インフレとデフレで説明したように、インフレが起こると人々の生活は困窮してしまいます。故に、インフレが起きると貨幣を発行している政府や中央銀行は、その対策をしなくてはなりません。その対策の一つとして、デノミネーション、通称デノミがあります。これは、お金の単位をすべて一定の割合で切り下げることです。

たとえば仮に、インフレが進んだことでジュース一本の価格が12000円となったとします。 こうなると、何を買うにも大量の紙幣を必要としてしまうため、非常に不便です。ここで、例えば100分の1のデノミをして、単位を新円に変えたとします。すると、ジュース一本の価格も120新円となります。

デノミ
しかしながら、もちろん給料なども一律にデノミされるので、例えば時給が80000円だったとしても、デノミ後は新800円となってしまいます。激しいインフレのために、度重なるデノミをした国として有名なのがブラジルです。1942年にレアルからクルゼイロに単位を変えるとともに1000分の1のデノミを行うと1967年、1986年にもそれぞれ1000分の1のデノミを行います。

しかしこの1986年のデノミの後、8年間の間に計4回、貨幣の価値が最終的に2兆7500億分の1となるデノミが行われました。なぜこのように中途半端な数字なのか、それはブラジル政府の行ったインフレ対策「レアル・プラン」に原因があります。経済を安定させるために、ブラジルは1アメリカドル=1レアルの固定相場制を導入するのです。このとき、この相場を実現するために2750分の1という半端な率のデノミを行ったために、最終的に中途半端な割合のデノミが行われたのです。これ以後、1998年には再び変動相場制に戻り、今では世界経済を動かす大きな原動力となっている大国、ブラジルの経済を支える通貨となっています。

まとめ

デノミはインフレ対策の1つ
行った国としてブラジルが挙げられ、貨幣の価値は最終的に2兆7500億分の1になった。

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