ポートフォリオ評価(ひょうか)とは子供(こども)の努力(どりょく)の過程(かてい)を評価(ひょうか)する評価法(ひょうかほう)です。例(たと)えば、１枚(まい)のレポートを書(か)くとします。普通(ふつう)、本(ほん)や新聞(しんぶん)，雑誌(ざっし)を読(よ)んだり、インターネットや事典(じてん)で調(しら)べたり、先生(せんせい)や，親(おや)，そのことに詳(くわ)しい人(ひと)に質問(しつもん)したりするなど、いろいろな情報収集(じょうほうしゅうしゅう)を行(おこな)います。
　しかし、それら全(すべ)てをレポートにいれるわけにはいきません。取捨選択(しゅしゃせんたく)してレポートを作(つく)るわけです。今(いま)までの評価法(ひょうかほう)は，レポートだけを評価(ひょうか)の対象(たいしょう)としてきました。それでは、「作(つく)った、Ａだった。」これだけで終(お)わってしまいます。
　先生(せんせい)に「こんなことを調(しら)べたんです。次(つぎ)は、ここをこうするといいね。」など、調(しら)べてきた資料(しりょう)を見(み)ながらいわれれば、反省(はんせい)ができ、自信(じしん)もつきます。その理想(りそう)の評価(ひょうか)がポートフォリオ評価(ひょうか)なのです。
　ポートフォリオとは、紙(かみ)バサミのことで、目的(もくてき)や計画(けいかく)に沿(そ)って、自分(じぶん)で大切なものを取捨選択(しゅしゃせんたく)しながらファイリングをします。それに先生(せんせい)が赤ペンを入れたり、生徒(せいと)と先生(せんせい)が共(とも)にそのファイルを見(み)ながら子供(こども)がどれだけ成長(せいちょう)したのかを評価(ひょうか)し合(あ)います。
　例(たと)えば、完成(かんせい)したレポートや作文(さくぶん)、絵(え)や 発表(はっぴょう)を記録(きろく)したメディア（写真(しゃしん)，絵(え)、ビデオ）のほかに、どのような過程(かてい)をつんだかというアイディアメモや、資料(しりょう)、下書(したが)き、そして活動(かつどう)の計画(けいかく)や反省(はんせい)などの評価(ひょうか)の記録(きろく)をファイリングします。
　取捨選択(しゅしゃせんたく)といわれても、分(わ)からないかもしれません。子供(こども)がいかに発達(はったつ)したや、新(あたら)しくできる様になった技能(ぎのう)、たとえば新(あたら)しいみかたなどをファイリングします。
　先生(せんせい)は、子供(こども)の良(よ)い点(てん)を見(み)つけ，それを誉(ほ)めるという評価(ひょうか)を行(おこな)います。 そしてそれを子供(こども)に公表(こうひょう)します。プレゼンテーションのような形(かたち)でもいいです。先生(せんせい)は，ポートフォリオを元(もと)に、最適(さいてき)な課題(かだい)を与(あた)えます。自己評価(じこひょうか)と先生(せんせい)による評価(ひょうか)以外に、生徒(せいと)間の相互評価(そうごひょうか)もあるでしょう。
　一学期(いちがっき)はここまでできたけれど、今(いま)はこんなにできているのように、自分(じぶん)を肯定的(こうていてき)に見(み)ることができます。これにより自分(じぶん)がどのように発達(はったつ)したかを知(し)ることができるため、自己評価(じこひょうか)もできるようになります。これが、ポートフォリオ評価(ひょうか)が新(あたら)しい評価(ひょうか)方法(ほうほう)といわれるのです。