台風は、どのようなしくみで発生するのですか?
台風の大きさは、どのようにはかるのですか?

(2005年 6月13日 (Mon) 09:14) (2002年10月 8日 (Tue) 11:30)
(2002年 8月18日 (Sun) 13:13) (2002年 8月16日 (Fri) 09:46)
(2001年10月18日 (Thu) 12:10)

台風は、赤道付近で発生した低気圧が発達したものです。そのため、でき方は「熱帯低気圧」と同じです。

台風という名前が付いていますが、実は、台風はただの大きな低気圧です。ただし、低気圧には2つの種類があって、台風はその片方の低気圧の大型のものです。2つの種類で発生の仕方が異なりますので以下に説明します。

ふつうの低気圧は、日本の近くの空の高いところを吹く偏西風という風がヘビのようにクネクネ曲がることで発生する小さな渦巻きが元で発生します。この日本付近(中緯度)で発生した低気圧のことを"温帯低気圧"といいます。ふつう、低気圧と言うときはこの温帯低気圧のことを指します。

もう一つは、赤道付近の温かい海水から蒸発した膨大な量の水蒸気が元で発生します。この低気圧を"熱帯低気圧"と呼んでいます。この熱帯低気圧の中でとても大きなもの(低気圧の中心付近の風速が17.2m以上)を"台風"と呼んでいます。台風は遠く赤道近くの海の上で発生して日本まではるばる旅をしてやって来ます。

台風の大きさは、強風域(風速15m/s以上の領域)の半径によって階級に分けています。台風の大きさや強さをどのように説明しているか見てみるのも面白いですね。風の強さは、各地の観測所や海洋気象観測船、海洋気象ブイなどで観測しています。

台風について、詳しくは台風 STEP1をご参照ください。(さ・い)
 

日本へやってくる台風はどのような経路を通るのですか?
(2003年 9月29日 (Mon) 09:53) (2002年 9月 5日 (Thu) 11:22)
(2002年 9月 1日 (Sun) 16:46) (2002年 8月11日 (Sun) 10:35)

基本的に台風は赤道の少し北で生まれ、台風自身の性質により北上しますが(これは北に行けば行くほどコリオリ力が大きくなるためです。)、貿易風や偏西風に流されます。
まず、低緯度帯では、北東貿易風に流されて西よりに北上します。そして日本を含む中緯度帯にくると偏西風に流され北東に移動します。しかし、太平洋高気圧が経路をふさい でいたりすると、そのへりを伝って移動します。(い、さ)<2006/03/13更新>
 

なぜ台風は秋から夏にできるか教えてください。
(2005年10月18日 (Tue) 10:57) (2004年 7月12日 (Mon) 19:01)
(2002年11月 4日 (Mon) 12:28) (2002年 9月 7日 (Sat) 15:05)
(2001年10月18日 (Thu) 14:31)

台風は高温の水蒸気を必要とするので、冬の発生数は少なくなります。しかし、夏から秋以外に、春にも発生しています。ただ、熱帯生まれの台風が日本までやってくるかどうかは、偏西風などの上空の風や太平洋高気圧の位置・強さなどに影響されるので、日本には夏から秋にかけて多くやってくるのです。 夏の最盛期は、太平洋高気圧に日本が覆われるので台風は日本を直撃することは少なくなります。(い、さ)<2006/03/13更新>
 

冬の気圧配置が"西高東低"なのに、どうして太平洋側は晴れるのですか? (2004年 9月27日 (Mon) 10:45)

確かに冬の代表的な気圧配置ば西高東低"です。しかし、ここでいう低気圧は日本を中心においた天気図で東側にあるもので、日本の上にかかることはあまりありません。そのため、この低気圧によって日本で雨が降ったりすることは少ないです。
太平洋側が晴れるのは、日本海側の雪と大きな関係があります。冷たい空気を持った西側にある高気圧から吹き出した風は、日本海側でいっぱい雪を降らせて水分を失ってしまうので、太平洋側にくるころには雲を作るほど水分を持っていません。そのため、太平洋側では晴れるのです。(い)<2004/09/28更新>
 

数でいえばいくつからを低気圧、高気圧というのですか?
(2002年11月28日 (Thu) 18:41)

低気圧や高気圧の基準はその周りの地域の気圧に”比べて”低いか高いかです。どのhPaからが低気圧、高気圧という基準はありません。(さ)<2002/11/29更新>
 

高気圧と低気圧の境目ってどこですか?
(2003年 8月27日 (Wed) 10:10)

高気圧は周りに比べて気圧の高いところ、低気圧は気圧の低いところですから、その間はあえて言えば「普通の気圧のところ」です。(い)<2003/08/30更新>
 

低気圧のところはなぜ天気が悪いのですか?
(2002年 8月 8日 (Thu) 21:05)

低気圧のあるところには上昇気流が起きます。上昇気流によって雲ができ雨が降りますから、低気圧のあるところは天気が悪くなります。
詳しくは雲のこと STEP1をご覧ください。(い)<2002/08/12更新>
 

日本近くで低気圧が前線を伴うときには、なぜ温暖前線が東側で寒冷前線が西側にできるのですか?そして、その寒冷前線の方が移動速度が速いのはなぜですか?
(2004年 2月 8日 (Sun) 21:25)
(2002年 8月 1日 (Thu) 14:07)

低気圧には、中心に向かって反時計回り(左回り)に風が吹き込んでいます。このため、東側では南の暖かい空気が流れ込んで寒冷前線が、西側には北の冷たい空気が流れ込んで温暖前線ができます。
寒冷前線より温暖前線のほうが早さが遅いのは、温暖前線の場合、冷たい空気の上に暖かい空気が乗り上げていくので、直接冷たい空気を押す力が弱いからです。(い、さ)<2004/02/09更新>
 

気圧ってなんですか?深い海の底に潜ると気圧はどうなりますか?
(2003年 8月29日 (Fri) 23:02) (2003年 8月 3日 (Sun) 11:18)
(2003年 2月14日 (Fri) 10:09) (2002年 8月20日 (Tue) 11:06)

気圧というのは、大気が押し合うことによって生まれる圧力のことです。気圧は物体を押しつぶすようにあらゆる方向から働きます。
気圧の大きさはその位置より上方にある大気の量に比例します。空気は大気圏までしかありませんから、高空に上がるとその位置より上方の大気が少なくなるため、気圧が下がります。
深い海の底に潜った場合ですが、水中では水が圧力をかけてきます。これを水圧といいます。
海面での高さの気圧を1気圧といい、これは水深10mでの水圧が等しくなります。
例えば、水深が1000mであれば水圧は100気圧ということになります。ここでポイントなのは、水中でも気圧はかかるということです。
つまり、水深1000mにある物体が受ける圧力は1気圧と水圧による100気圧なので101気圧ということになります。
1気圧=1013hPa=約1kg重/cuです。
hPaはヘクトパスカルといい、普通、大気圧を表す時にはこの単位を使います。
風のこと STEP1も見てみてください。(ま、い)<2006/03/12更新>
 

海面と同じ高さのところでの気圧は1013hPaと習いましたが、なぜ1013hPaより気圧が高くなることがあるのですか?
(2002年11月14日 (Thu) 18:18)

海面と同じ高さのところの気圧は、基本的には1013hPaですが、実際には気圧が高かったり低かったりします。気圧の差を生むひとつの原因は、大気の温度が一定でないことです。
気体の性質により、温度が高くなると空気はふくらみ、温度が低くなると空気はしぼみます。空気がふくらもうとするときには、広い空間が必要となるので周りの大気を押して自分の空間を確保しようとします。これが大気圧を高める原因となります。
天気図には、様々な大きさの気圧が書かれています。低気圧、高気圧のいうのも、気圧に差があることからきています。天気図に書かれている低い気圧も、標高の高さよりは、空気の温度差など様々な気象条件が原因となっています。(い)<2002/11/16更新>
 

気温と気圧の関係は?
(2002年12月25日 (Wed) 16:32)
(2001年11月10日 (Sat) 01:03)

気圧と体積は反比例の関係があります。例えば、空気を圧縮すると体積が減りますが、逆に押し戻そうとする力が生まれます。これが気圧の高くなった分です。逆に、地上で空気を詰めたペットボトルを気圧の低い標高の高いところに持っていくと膨らむことからもわかります (ペットボトルの中は地上の気圧のままなので、相対的に気圧が高くなります)。
さて、体積が増える、つまり空気が膨らむ時には、空気自体もエネルギーを使います。空気の持つエネルギーは、温度、つまり熱エネルギーです。熱エネルギーを使うと、温度が下がります。
つまりまとめると、気圧が下がると体積が増え、それによって温度が下がるのです。これは断熱変化と呼ばれています。(い)<2006/03/06更新>
 

hPaはどのような単位ですか?
(2005年 7月13日 (Wed) 18:37) (2002年10月22日 (Tue) 20:17)
(2001年 9月28日 (Fri) 11:35)

hPa(ヘクトパスカル)というのは、圧力を表す単位です。なので、数値は決まっています。詳しいことは高校の理科(物理)で習います。

h(ヘクト)は100倍を表す記号で、hPaはPa(パスカル)の100倍の大きさです。Paは1平方メートルあたりに1N(ニュートン)の力がかかったときの圧力の大きさです。Nという単位は 、最近の中学の教科書には出ているかもしれません。1Nはだいたい0.1kg重(0.1kgのものを支えているときに感じる重さ(力)の大きさ)くらいの力の大きさです。
式でまとめると、

のようになります。(い)<2006/03/06更新>
 

なぜ1気圧=1013hPaなのですか?
(2004年10月19日 (Tue) 08:58)

海面で受ける気圧が1気圧です。1気圧は「1平方cm当たり約1kg重で、水銀柱を760mmおし上げる大きさ」と定義されています。
パスカルは「1平方メートルあたり1ニュートンの圧力の強さ(1N/平方メートル)を1パスカル」と定義されています。
つまり1気圧をパスカルで表すと約1013hpaである、ということです。

他の単位で言えば
・長さ 1メートル=3.28フィート
・熱量 1カロリー=4.2ジュール
などと同じ理屈です。(ま)<2004/10/19更新>
 

低気圧の時に頭が痛くなったり、体の痛みが強くなるのはなぜですか?
(2005年 6月 8日 (Wed) 00:47) (2004年 6月11日 (Fri) 00:16)
(2003年 6月22日 (Sun) 12:10) (2001年10月 9日 (Tue) 21:58 )

残念ながら詳しいことはわかりませんが、気圧の変化が身体に影響を与え、体が適応できずに不調を訴えるということはあるようです。このように気象が人間に与える影響を研究する学問を「生気象学」といいます。(い、ま、さ)<2006/03/13更新>
 

2つの台風がぶつかったらどうなるの?
(2001年10月31日 (Wed) 20:45)

2つの台風が近づいても、重なったりせずにお互いに反発し合い、離れていきます。
2つの台風が近づくと、2つの台風の中心を線で結んで、その線が中点を中心に反時計回りに回ったように動きます。そうしてぐるぐる回って北東側に来た台風は日本の上に流れる強い西風に乗って北東へ進み、一方南西側に来た台風はそのあたりを迷走します。

この動きは“藤原の効果”と呼ばれていますが、2001年9月に東日本や沖縄に被害をもたらした、台風15号、16号の2つの台風がその例です。新聞の天気図を追ってみてはいかがでしょうか。(い)<2001/11/02更新>















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