・納豆をかき混ぜると、ネバネバした糸が出てきます。アンケートの結果、このネバネバ感が嫌いという人がとても多かったです。どうして、ネバネバするのでしょうか。
◎納豆菌パワー
納豆菌(⇒右図:納豆菌の電子顕微鏡写真 10000倍率 『納豆大全!』より引用)は、明治38年(1905年)に沢村真農学博士によって発見されました。沢村博士は、納豆特有の菌を見つけ、〈バンチルス・ナット−・サワムラ〉と名付けました。菌の大きさは、長さ2.33ミクロン(1ミクロン=千分の1ミリ)、幅1ミクロンです。もともと稲わらにつく雑菌の一種で、稲わら1本に約1千万個、納豆100グラムに約1千億個も付いています。納豆菌は100℃の熱湯でも生き延びるほど生命力が強いため、揚げたり、焼いたりしても、死ぬことはありません。ビフィズス菌でさえ、生きて腸に届いてもせいぜい2日の寿命といわれますが、なんと!!納豆菌は1週間も生きているといいます。
◎ネバネバの正体は…?
温度や湿度で増殖した納豆菌は、タンパク質をえさとして、さらに増え続けます。そして、このタンパク質は、グルタミン酸に変化されます。つまり、グルタミン酸は納豆菌がタンパク質を食べた後の排泄物です。
このグルタミン酸ポリペプチドが、粘りを出すもので、フラクタリンという物質は粘りの安定に役立つとされています。そして、グルタミン酸にフラクタリンがはめこまれた状態になっていて、これが粘りのもととなっています。
◎美容によいネバネバ
↑上で説明した、ネバネバの成分はムチンの仲間です。ムチンは、保水力が高く、ほかにオクラやヤマイモ等にも含まれています。人は、年をとるほど肌の弾力がなくなり、しわが増えます。それは、細胞の水分が減るからです。納豆を食べれば、保水力の高いネバネバが、あなたのお肌を若く保ちます。つまり、毎日納豆を食べていれば、いつまでもしわのないお肌でいられますよ。