[バロック美術] 「バロック」の語源については 「ゆがんだ真珠」を意味するポルトガル語、など いろいろな説があるが、いずれにしても 「規範(きはん)からの逸脱(いつだつ)」を バロック美術は、基本的には盛期ルネサンス美術を受け継いでいた。 ただ、現実への関心はさらに強まっており、 宗教画や神話画がより現実的に表現されただけではなく、 風俗画、風景画などの現実に密着した画種が独立する。 また、芸術作品と、見る人の存在する現実世界との 境界を取り払うことも目指される。 光の効果に対する関心もこの時代の特色で、 光は現実的に表現された宗教画を聖化する一方で、 風景画に時間的要素を導入している。
《この時代の絵画》 |