台風とは(中級) ‐雨量



台風による雨には、先ほど紹介したらせん状に台風を取り囲む降雨帯による雨、地形性の雨、前線による雨などがあります。

 降雨帯による雨
台風の中心からおよそ600kmの範囲内で降雨帯や目の壁の付近で強く降る雨で、台風自身の雨です。最大風速が強まると、それだけ台風域内の上昇気流が強まり、雨が強く降ります。

 地形性の雨
台風の中心に吹き込む南寄りの暖湿な気流が日本列島の山地を上昇するときに、山の風上側で降る雨です。風速が強いほど、また南斜面の山地の傾きが急なほど強い雨が降ります。

 前線による雨
台風から運ばれてくる暖かな湿った空気が日本付近に停滞している前線を活発にさせて降る強い雨です。前線が山地に沿って走るときは、上の2つの効果が重なるので大雨となることがあります。また、台風が遠くあっても暖湿空気が運ばれて大雨となることがあるので油断は禁物です。


                    
風速  風向き  雨雲  雨量  高潮